区政報告

⑭平成29年第4回定例会 一般質問 (2017.11.29)

1 子育て支援について

  (1)子どもの貧困対策について

  (2)児童相談所の設置について

  (3)その他

 2 相談窓口のワンストップ体制について

  (1)在宅療養支援について

  (2)子どもの発達支援について

  (3)その他

 3 防災・震災対策について

  (1)避難所運営について

  (2)コンポスト型トイレについて

  (3)生活再建情報の備えについて

  (4)その他

 4 哲学堂公園の再生整備計画について

 5 その他

 

○副議長(南かつひこ) 次に、甲田ゆり子議員。

〔甲田ゆり子議員登壇〕

○13番(甲田ゆり子) 平成29年第4回定例会に当たり、公明党議員団の立場で一般質問を行います。質問は通告どおりで、5番のその他はありません。

 初めに1番、子育て支援について伺います。

 (1)子どもの貧困対策について伺います。子どもの貧困という言葉は、昨今よく耳にするものとなってきました。子どもの貧困といっても子どもが貧困なのではなく、その率の出し方は平均的な所得の半分に満たない世帯で暮らす17歳以下の子どもの割合であります。厚生労働省がことし6月に公表した調査によると、いわゆる子どもの貧困率は12.7%で、12年ぶりに改善したとはいえ、7人に一人と依然高い水準であります。日本財団の子どもの貧困対策チームがまとめ、昨年9月に発刊した著書「子供の貧困が日本を滅ぼす 社会的損失40兆円の衝撃」によれば、教育格差を解消することによって進学できる子どもたちがふえれば、社会に支えられる側から支える側に回ってくれるようになり、将来的には財政収入を生み出してくれるとあります。しっかりと対策を打てば、将来、確実に効果があらわれることは間違いないものと考えます。経済力が乏しく十分な教育が受けられないことによる貧困の連鎖は問題であり、何としても解消に努めなければなりません。しかし、子どもの貧困率は相対的な貧困率であります。両親の共働き世帯が急増し、高所得世帯が多くなっていることで水準は上がるため、相対的な貧困世帯は当然多くなりますし、貧困の連鎖が起きる原因は、必ずしも経済状況だけではありません。現代においては、心の貧困、関係性の貧困、すなわち孤立していることが問題であるとも言われています。学校、家庭、地域のいずれにおいても孤立する子どもたちは、強く生きる力や自尊心が育っていないために健全な仕事や生活がままならず、支える側に回ることが難しくなります。そう考えていきますと、子どもの貧困対策には、教育費負担の軽減などの経済的支援に加えて、この関係性の貧困と連鎖の解消に対してどう支援していくかであると思います。区としてまずは、子どもの貧困の連鎖に対する効果的な対策と明確な目標を打ち出していただきたいと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

 現在、その対策として中野区が行っている事業には、主には保育料の負担軽減、生活保護、就学援助、学習支援、妊娠期からの支援、入院助産、産前産後ケア、母子家庭等自立支援給付、母子生活支援施設、各種手当などなどがあります。これらの事業が子どもの成長過程や状態に応じた切れ目ない支援となっているかどうか一覧化し、見える化してみることが対策の一つの入り口となっていくのではないでしょうか。地域包括ケアシステムの体制づくりの中で、区や関係機関だけでなく、広く地域の見守り体制を整えて支援の裾野を広げていくことで、関係性の貧困対策や虐待予防にも実効的な施策になると考えますが、区の見解を伺います。

 その上で、子育て支援の担い手の方々にも共有し、コーディネートできる人をしっかりと配置していくべきではないでしょうか。あわせて伺います。

 次に、特に貧困率の高いひとり親家庭についてお聞きします。ひとり親世帯の貧困率は50.8%であり、経済的には二人に一人が貧困状態です。東京都保健福祉局が、ひとり親世帯向けに公的制度についてアンケートをとったところ、母子福祉資金など七つの制度で、「制度自体を知らなかったので利用したことがない」と答えた人が4割を超えていました。ひとり親家庭の支援を項出ししてわかりやすく提示している自治体も多くありますが、中野区では、ホームページ等を見ても、事業メニューが一通り羅列してあるものの、どういうときにどのように使えるものかわかりにくいと感じます。相談先がわからず、友人に相談し、間接的に相談してくるケースも多々あります。ひとり親世帯の支援制度の情報を整理し直し、誰が見てもわかりやすいパンフレットを作成して、ホームページ上でも情報発信をすべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

 また、ひとり親世帯に対する支援、事業の効果を検証・分析し、例えば、親の就労や子どもの進学、生活保護受給からの自立など一元的に把握すべきと考えますが、御見解を伺います。

 また、中でも深刻なのは、望まれない妊娠、親に言うことができずに苦しんでいる未成年の妊娠です。緊急事態となっても役所の窓口に行くことができないような相談を24時間体制で受けている支援団体、一般社団法人にんしんSOS東京は、これまで800名を超える方からの相談を受けてきました。相談現場からの事実に基づき、ことし10月に、この団体の代表、中島かおり氏が著書「漂流女子」を発刊されました。虐待や性暴力、性風俗などで苦しむ女性を数多く救い、孤立状態から地域社会につなげてきたエピソードが衝撃的に書かれています。公的制度では救えなかった事例にも多数対応しており、志ある専門家集団の知恵の結集により、解決の道はあるという希望の光を放っています。最近では、高校卒業ができなかった場合の学び直しの支援も拡充されてきており、そのような支援の結びつけ等も行っています。今後、子どもの貧困の連鎖を断ち切るためには、このような団体とも協力をして、親にも相談できず苦しんでいる少女たちを漂流させない支援を検討していくべきではないでしょうか。

 世田谷区では、ホームページにもアップしているひとり親向けのパンフレットに、「未婚で母親になるあなたへ」という見出しをつけています。ひとり親世帯の支援パンフレット等で情報発信をする際には、そのような入り口を設け、さきの団体のような伴走型の寄り添う支援があるということも明記していくベきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

 さらに、ひとり親世帯やそれに準ずる養育困難家庭の支援としては、家庭へのアウトリーチ型支援を拡充すべきと考えます。現在区では、以前からあった育児支援へルパー制度を産後ケア事業の一つである産後ドゥーラによる家庭派遣支援制度に切りかえ、養育支援へルパー制度は残しています。この養育支援へルパー制度は、家事・育児の支援を行うヘルパー事業所などから派遣されますが、養育困難家庭、特に小・中学生、または高校生になった課題のある子どもに対して、年齢の近い若いワーカーが勉強を教えてくれたり話し相手になったりする支援が今後重要であると考えます。このようなことを得意とする事業所からも支援者派遣ができるよう、この制度に組み込んではいかがでしょうか、伺います。

 情報の整理・発信・支援の拡充により、子どもの貧困対策をさらに前に進める施策を打ち出すことで、中野区の子どもを守る姿勢をあらわすべきと申し上げ、区長の子ども・子育て施策全般に対する今後の展望を伺って、この項の質問を終わります。

 次に(2)児童相談所の設置について伺います。児童相談所設置については、都内でいち早く事務移管を決めたのが中野区であり、区長の英断を高く評価いたします。実際には先行実施の3区に続き、3年後の移管が予定されています。目下一番に整えなければならないのは、児童福祉司の人材確保であり、育成を加速させなければなりませんが、東京都の児相に年間1名ずつ派遣している職員だけでは十分ではありません。今後どのように人材育成をしていくお考えなのか伺います。

 ことし7月、厚生労働省は、児童虐待などにより親元で暮らせない子どもの受け皿について、就学前の子どもの75%以上、就学後の50%以上を里親に担ってもらう新たな目標を公表しました。多くの子どもがより家庭に近い状況で暮らせる環境づくりを促すためですが、里親自体がいまだ中野区では13家庭しかおりません。

 そこで、改めて参考に伺いますが、現在中野区の子どもで一時保護所、乳児院、児童養護施設で暮らしているいわゆる社会的養護の子どもは何人いるのでしょうか。その子どもたちは全て中野区民であります。最低でもその子どもたちの半数分は里親家庭があることが理想です。里親同士のピアサポートの観点からも、この3年間の里親家庭の増加目標とそのためのロードマップを定めるべきではないでしょうか、お考えを伺います。

 この項の最後に、一時保護所について伺います。区は、一時保護所の中で子どもの扱いに大きな全国格差があることは認識されていますでしょうか。一時保護所の実態を取材した慎泰俊氏は、ことし1月に発刊した著書「ルポ 児童相談所 一時保護所から考える子ども支援」の中で、全国の一時保護所を回り、時には泊まり込み取材する中で、非常にその運営に格差が生じていることを報告しています。特にキャパを超えているような都市部の保護所では、子どもは24時間監視され、日常全てのことに対して許可を得なければならず、自由のない状況に閉じ込められており、経験者は後に本当に地獄だったと明かしているそうです。虐待などで親から引き離され、いつ、どこへ措置されるのか全くわからずに生活をする苦しさは、経験した人でなければわからないのかもしれません。どんな子どもも愛情のある家庭で育つ権利があるとともに、自由と希望、尊厳を持った生活を送る権利は奪ってはならないと考えます。中野区に新たに一時保護所を設置していく場合には、将来にわたりどこまでも子どもの人権を守り、子どもの安心・安全地帯となるよう、子どもの権利を追求する理念を確立すべきであると考えますが、区の見解を伺います。

 中野区は、地域の皆で中野の子どもを育てるという機運を広げるためにも、今回の児童相談所の移管を契機に、その理念を中野区全体の子育て支援の骨格に据えて、学校、家庭、地域においても子どもたちの安心できる心の居場所が失われることのない中野区を目指して取り組んでいただきたいことを要望し、この項の質問を終わります。

 次に2番、相談窓口のワンストップ体制について伺います。

 中野区では、身近な地域ですこやか福祉センターが中心となり、その中での連携により、区民の保健福祉に関する相談をワンストップで受けられる体制づくりを目指していますが、多種多様な相談がある中で、専門性の高い相談にも十分に応えることが求められています。

 そこで、まず1点目に、在宅療養の相談について伺います。高齢者が退院後の行き先に困っている御相談をよくお受けいたします。病院入院期間短縮に伴い、短期間のうちに在宅療養の準備を整えなければならないことが多いのが現状です。在宅療養生活を支援するための基盤整備は進められてきていますが、周知や情報提供が重要です。現状の窓口は地域包括支援センターとなっておりますが、専門の相談窓口を設けている区もあると聞いています。中野区としても、医療の専門性を持った在宅療養に関する相談支援窓口を開設すべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

 次に、子どもの発達支援について伺います。私は以前より、子どもの発達相談に関して、入り口の問題、関係機関への切れ目ない連携の問題、親に対する配慮の問題を課題として取り上げてまいりました。子ども・子育てに関する相談を受けることができるとしているすこやか福祉センターには、児童発達支援を専門とする資格や役割を与えられた人の配置がないことが課題であります。障害者相談支援事業が初めからかかわることもあるようですが、初期の見立ては、児童発達の専門家がまず受けとめて、親の気持ちにも配慮した上で、適切な関係機関につなぐことが大切であると考えます。先日の厚生委員会で報告をされた中野区健康福祉総合推進計画2018(素案)の中でも、「すこやか福祉センターにおいて、発達心理などの専門性を持った人員体制の確保をすることにより、保護者への相談支援の充実を図る」とあります。よって、すこやか福祉センターの中に、入り口のかなめなる発達全般や情緒的な問題、集団への適応などの相談もできる心理士等の専門相談員を配置し、ミニ児童発達支援室という形で位置付けてはいかがでしょうか、見解を伺います。

 近隣区では、子ども発達相談センターを開設し、発達や育児の不安について相談できる窓口を開設しています。心理士、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、保健師などを置いてトータルに相談が受けられる体制をしいている区もあります。このような専門的相談が一貫して受けられるよう、子育て支援担当が中核となってしっかりと状況を把握して調整していくべきと考えますが、区の見解を伺います。

 この項の(3)その他で、区の目指すワンストップのあり方についてお伺いします。そもそもワンストップとは、一つの場所で何でもそろっているというときに使われる言葉ですが、福祉や生活の相談が身近な地域でたらい回しされずに何でもできるというのは理想的です。しかし、希少なケースや複雑・困難ケースにおいては、身近なすこやか福祉センターに全てがそろえられない場合も当然あると考えます。身近な場所で相談を受けられますと言いながらも、比較的単純で一般的な対応しかできずに相談者の思いに応えられず終わってしまうなど、不十分な対応になるのであれば、それはワンストップとはなりません。現在そのような課題があり、特に障害や難病、子どもの発達相談に関しては、専門的な拠点が区内に1カ所でもあることによって目的が達せられるのであれば、むしろそちらのほうを望まれる区民の方も多いものと考えます。そのような観点から、区の目指すすこやか福祉センターでのワンストップは、身近な場所でということと、専門性と質の高いという両面を備えた福祉の相談サービス体制を真に構築していくお考えなのかどうか伺います。この両面を追求した真のワンストップの構築を目指し、さらに取り組みを前進させていただきたいことを要望し、この項の質問を終わります。

 次に3番、防災・震災対策について伺います。

 (1)避難所運営について伺います。現在、中野区には48カ所の避難所があり、それぞれ複数の地域防災会が一緒に避難をすることになっています。避難所ごとに避難所運営会議を設け、マニュアルをつくり、震度5強以上の地震が発生した場合の対応について確認し合っています。この会議は、各避難所に属する地域防災会の自主性を重んじ、年一、二回程度、区の防災担当分野の援助を受けて区民活動センターの職員が連絡調整役となって開催されていますが、場所によっては、地区町連など日ごろの活動をともにしていない地域の方々と同じ避難所になっているところもあり、連絡体制も弱くなる場合や、運営会議によってその体制に温度差があり、支援の強化が急務と感じます。その一つは、机上の会議や会場見学だけでなく、より現実的な避難所開設訓練を全ての避難所で行うべきであると考えますが、開設訓練の実施状況はいかがでしょうか、伺います。

 諸事情によりうまく進んでいないところには、会議の推進役となるコーディネーターの派遣など支援を強化すべきと考えます。区は現在、地域の中に、自助・共助について深い知識と技術を有し、災害時に地域防災会の指揮のもと、現場の調整等を任せられる人材として各地域に防災リーダーを養成しています。また、支援の強化として、養成した防災リーダー、または防災会の幹部がその地域の運営会議体制づくりの推進のためのコーディネーター役となれるよう育成してはいかがでしょうか、伺います。

 さらに、避難所運営会議においても、開設訓練に加えて避難所運営ゲーム(HUG)などの図上訓練も強化すべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

 次に、生活再建情報の備えについて伺います。避難所には、物資だけでなく知識・情報も備蓄しておくことが必要と考えます。第1回定例会で我が会派の久保議員も取り上げましたが、災害復興法学を提唱する弁護士の岡本正氏は、災害後の暮らしにどんな法的支援制度があるのか、また必要なのかを教えています。岡本氏は、2011年の東日本大震災で、弁護士が受けた約4万件に及ぶ法律相談の記録をデータベース化したことから、それをもとに国に要望をした結果、住宅ローン減免制度や相続放棄の期間延長などを実現したそうです。私も一度直接講義を受け感銘しましたが、避難所で暮らす人たちが、家も仕事も失ってこれからどう暮らしていけるのか途方に暮れることがあります。そういったときのために情報をまとめたフリーペーパーをいただきました。生活再建に一歩踏み出す公的支援はどんなものがあるのか明解に掲載しているものです。罹災証明書から始まり、支援金、見舞金、義援金、住宅ローンの免除・減額、損害保険の照会先についてなど、わかりやすく記載されています。情報の有無によってどれだけ早く再建の一歩を踏み出せるかに影響があると考えます。このような情報チラシを避難所に備えておき、場合によっては帰宅困難ステーションなどの情報も掲載し、また、避難所の開設、避難所収容対象者の原則、近隣の医療施設や福祉避難所の情報なども加えて、避難してくる方に取り急ぎお渡しするというペーパーをあらかじめ備えておくことも必要であると考えますが、いかがでしょうか、伺います。

 また、このような考え方をまずは学んでみる場として、防災会の幹部や防災リーダー、民生委員などの研修に災害復興法学の講座を取り入れてはどうかと考えますが、いかがでしょうか。また、さらに、区の職員に対しても、被災者の生活再建に向け、災害復興法学など法的支援制度を習得する研修を取り入れてはいかがでしょうか、伺います。

 次に(3)コンポストトイレについて伺います。大地震の際には、排水管に亀裂が入り上下水道が使用できないこともあり、マンション等の防災予備知識としては、お風呂にためた水をトイレに流すのは大変危険であるということは、今や常識になりつつあります。避難所にはマンホールトイレの設置がされますが、普通の水洗トイレは上下水道が復旧するまで使用できなくなります。そこで行政は、住民の皆さんに日ごろから、凝固剤入りの災害用の携帯・簡易トイレを備えておくようお勧めをしています。しかし、いざ震災が起きた場合、区では上下水道が復旧するまでの間、自宅が住める状態であってもトイレが使えない住民の皆さまへどのようなアナウンスをすることになっていますでしょうか。簡易トイレを何枚かは備蓄しているお宅も多いと思いますが、実際に使ってみると、ビニールを何重に縛ってもにおいは消えず、置き場所にも困ります。ごみの収集日でない日に外へ出してしまうお宅も多くなることと思います。夏であれば、一気にまち中が最悪の環境となります。また、簡易トイレを、例えば復旧までの1カ月分用意するとなるとかなりの金額がかかってしまいます。生ごみを土にまぜて微生物で分解させる生ごみ処理のコンポストは、我が家でも経験がありますが、毎日軽くまぜるだけで2週間で生ごみが土と変わり、肥料たっぷりの質のよい土となります。このコンポストを応用したコンポスト型トイレを提案している中野区の上高田住民フォーラムの方たちの講演を先日じっくりとお聞きする機会がありました。排泄物は90%が水であるため、生ごみよりも分解が早く、三日もすれば跡形もなく消えてしまうとのことです。1年近くかけてさまざまな方法で実証実験もしてみたそうですが、特ににおいも気にならず問題がなかったとのことでした。このトイレの知識があれば、震災時すぐに、自宅内にある衣装ケースや段ボール箱の中に花壇や植木鉢の土を入れるだけで簡単につくれます。あとは土をまぜるためのシャベルは、台所にあるフライ返しでも代用できます。お金がかからず、ごみもにおいも出ないこのトイレのことを学び、知識の備えとして普及しておくことは、住民の環境衛生を守る上でも有益であると考えます。

 そこで、集合住宅や各家庭に大災害時にはこのようなコンポストトイレにすることを勧める方法も検討してはどうかと考えますが、いかがでしょうか、伺います。例えば、防災リーダー研修、防災訓練等に取り入れ、区報、ホームページなどで紹介、周知してはいかがでしょうか。伺って、この項の質問を終わります。

 最後に4番、哲学堂公園の再生整備計画について伺います。

 哲学堂公園を中心とする周辺都市観光拠点整備計画については、私が初当選した最初の質問である平成23年第3回定例会で伺った、歩きたくなる道の構想にも近いものがあり、今後の中野区の発展に寄与するものと歓迎しているところです。しかし、一方で、一般公園部分として長年使われてきた児童遊園では、特に毎朝ラジオ体操の方々が100人程度集ってきています。ことし9月の半ば、このたびの計画案を聞かれた区民の皆様から私は直接要望を受け、すぐに現地視察をさせていただきました。その後、10月5日に出された、哲学堂公園再生整備基本計画(案)では、児童遊園の計画イメージ図が出されました。この計画案がそのまま実行されてしまうと、ラジオ体操の会場としてはとても狭くなってしまうという計画でした。10月18日・19日に行われた区の説明会にも出席をさせていただきましたが、そのときの案では、広場機能として、現在の1,600平方メートルのうち700平方メートルしか残らないとのことでした。昨日の自民党伊東しんじ議員からの「再考を求める」との質問により、区長から「要望を踏まえ、施設配置についてさらに検討していきたい」という旨の答弁がありました。

 そこで、私からも伺います。例えば、駐車場などの施設配置を見直すことによって、現状と変わらない場所で、100人規模のラジオ体操ができる程度の広場面積がとれるものと考えます。できる限りの広場面積を残し、その中で、人気のある遊具等も新たに設置をして、ラジオ体操の皆様の健康増進の場の継続、乳幼児親子なども楽しめる児童遊園としてのさらなる機能向上を検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

 そして、今後も長く健康増進の場として継続できるよう、計画のコンセプトにしっかりと位置付けもしておくべきと考えますが、区の見解を伺います。

 また、この哲学堂公園は、井上円了氏の哲学を広めるというよりも、その哲学を表現した文化財としての価値を継続させ、哲学堂創設のときに立ち返る再生整備をするものと捉えております。そうであるならば、その内容を教え伝える学習のための施設はあってもよいものと考えますが、本当にこの施設へ人を呼び込むつもりがあるのならば、哲学堂通りから児童遊園に至るアプローチは、人がわくわくしながら歩けるプロムナードとして整備すべきではないでしょうか。その沿道に整然と樹木を植えて、季節を楽しめる一つの名所として整備してはいかがでしょうか、伺います。

 そして、そのプロムナードを経由して入場してきたときに見えてくる施設は、自然豊かな公園、そして哲学堂77場の古建築と融合し、存在感をあまり感じさせないデザインの建物で、かつ木造のような仕立てにしてはいかがでしょうか、伺います。

 四季の森公園、平和の森公園と同様に、樹木の伐採に対する嫌悪感をあらわす方々も多いとは思いますが、都会の中の公園である限り自然林ではありません。一度人間が手を入れたものは、当然のことながら一定の手入れをすることや、限られた資源をより有効に生かす観光拠点整備等も必要であると考えます。しかし、一方で、何も整備をせずにそのままの状態を残すべきと主張されている方もおり、どちらがより区民の利益に供するのか、区民の意見も分かれていると感じます。区はどのようにお考えでしょうか。そのことへの見解を伺い、計画の再生整備に当たっては、緑豊かで、地域住民の思いを大切にした憩いの空間をつくり上げていただきたいことを切に要望いたしまして、私の全ての質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 甲田議員の御質問にお答えいたします。

 子育て支援についての御質問の中で、子どもの貧困の連鎖に対する効果的な対策と目標の設定をという御質問でした。区としては、経済的支援に限らず、妊娠・出産から子育て期にわたってトータルに養育や子どもの育ちを支えるサービスを展開することによって、孤立や子育て不安などさまざまな課題のある子育て家庭を総合的に支援しているところであります。こうしたきめ細かい支援の積み重ねによって、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのない社会づくりを進めていきたいと考えております。子育て支援策の展開に当たりましては、さまざまな状況を捉え、目標を設定し、対策を講じ、より効果的な支援につなげてまいりたいと考えております。

 関連施策の情報共有、またコーディネートをする人材の配置といった御質問がありました。区関係機関、地域等の連携によって子育て家庭の課題の発見、予防の裾野を広げていくためには、区の担当をはじめ、全ての関係者がそれぞれの行っている施策、事業等についてきめ細かく情報を整理、そして共有する必要があります。区としては、地域における子育て支援の裾野を広げていくコーディネートの役割を地区担当職員、すこやか福祉センターを中心とするアウトリーチチームに担わせることとし、区民活動センターごとに配置をしたところであります。今後、十分にこの役割が果たせるよう、職員の育成や業務の充実に努めていきたいと考えております。

 ひとり親支援の情報発信についてであります。ひとり親世帯の支援制度に係る情報発信については、これまでも子育て支援ハンドブックやホームページで取りまとめて案内をしているところであります。今後ホームページの画面での見出しの立て方や構成、わかりやすい文章表現等、情報の質の向上に努めてまいりたいと考えております。

 ひとり親世帯に対する支援、事業の効果の検証・分析、一元的な把握についてです。ひとり親世帯に対する支援に当たっては、それまでの経過や適用している施策、事業の内容やその効果などを時系列に沿って網羅的に把握していくことが非常に重要であります。(仮称)総合子どもセンターでは、子育て支援、虐待内容等に係る対応事例の分析・検証、ノウハウの蓄積を行い、一人ひとりの状況に即した対応方針の確立や施策の立案を行う機能を確保していく予定であります。

 望まれない妊娠への対応に係る情報発信について。ひとり親世帯の情報発信については、子育て支援ハンドブックにおいて、改めてひとり親世帯等への支援として項目立てをするなどの改善を図ってきたところであります。望まれない妊娠にかかわる情報発信のあり方については、今後他区の取り組みも参考にしながら検討してまいりたいと考えております。

 養育困難家庭の子どもへの支援についてであります。養育支援ヘルパー派遣制度では、家族等の援助が受けられず、児童の養育について支援を必要とする家庭に訪問し、家事、子どもの世話、登園登校の支援、育児への助言、関係機関への連絡等を行っております。親の養育を支えることが支援の中心となっているところですが、子どもの成長に寄り添った、子ども自身への支えとなる事業展開についても留意をしていくことが必要であると認識をしております。学習支援等、他の関連する事業との関連も含め研究をしてまいります。

 子ども・子育て施策の今後の展望について。経済的支援や学習支援、虐待防止などの対策以外にも産前産後のケア事業、家庭状況に応じて利用できる育児サービスなど、発達段階に応じた支援や心理職などを含む各種の専門相談等を総合的に展開していくことが必要だと考えております。情報の共有、支援の充実により、区、関係機関、地域が有機的につながり、子どもと家庭への支援の輪を広げていけるよう努力をしてまいります。

 児童相談所の設置に関連して児童福祉司の人材の確保・育成についてであります。児童福祉司の確保・育成については、児童相談所への派遣研修のほか、人事ローテーションにより、子ども家庭支援センターのワーカー経験者を確保するとともに、援助スキル向上、面接技法等にかかわる専門研修の積極的な受講や児童相談所派遣を経験した職員等によるOJTの充実等によって多角的にスキルの向上を図るほか、必要な人材確保に計画的に取り組んでいくこととしております。また、児童相談所への職員派遣については、東京都以外の児童相談所も視野に入れ準備を行っているところであります。

 現在、社会的養護に置かれている子どもの人数ということであります。平成29年11月現在、一時保護所、児童養護施設、乳児院へ措置している中野区の子どもの数は、一時保護所が4人、児童養護施設が69人、乳児院9人となっております。

 こうした中での里親推進の増加目標とロードマップについてであります。現在、中野区の登録養育家庭、いわゆる里親は13家庭であります。区としてもより多くの子どもが家庭に近い状況で暮らすことのできる環境づくりを進めていきたいと考えており、里親制度の推進は、大きな課題の一つであると認識をしております。今年度から新たな取り組みとして中野区内の里親の方々と連携した普及啓発の取り組みを始めたところであります。他の自治体の例なども参考にしながら、効果的な推進のあり方について検討し、目標設定や施策の展開につなげてまいりたいと考えております。

 一時保護所を設置するに当たって、一時保護所の理念について。一時保護所については、児童福祉法の改正により児童の安全の迅速な確保、適正な保護といった緊急一時保護的な目的と児童の心身の状況、置かれている環境などの状況把握といったアセスメントの目的が明確に位置付けられたところであります。区としては、こうした双方の目的をしっかり果たすとともに、子どもの権利が保障された一時保護、そうした施設に向けて整備のあり方を検討しているところであります。

 相談窓口のワンストップ体制についてという御質問であります。在宅療養支援について、在宅医療・介護連携に関する相談支援窓口の開設について。高齢者に限らず、障害者や子どもなど、在宅で医療的ケアを必要としている区民からの相談や医療・介護連携のための相談支援は、地域包括ケア体制を構築していく上での課題であると認識をしております。こうした在宅医療・介護に関する相談支援は、各地域ですこやか福祉センターが担うべき機能と考えておりますが、窓口のあり方について他自治体の取り組みなども参考としながら検討をしてまいります。

 すこやか福祉センターにおける児童発達相談について。すこやか福祉センターでは、乳幼児健診等の機会を捉え子どもの発達相談を実施しておりますが、近年こうした個別相談を求める保護者のニーズが増加傾向にあります。こうした状況を踏まえ、今後は心理職等を活用した専門相談を強化し、発達に課題がある子どもと保護者への支援を充実させる方向で検討を進めてまいります。

 子どもの発達支援にかかわる中核的役割についてであります。子どもの発達相談を実施するすこやか福祉センターや専門療育機関等がそれぞれの機能を十分に発揮するとともに、しっかりと連携を図り、子どもや家庭への一貫した支援を地域で展開することができる体制を整えていくことが重要であります。子育て支援担当は、子どもの発達支援にかかわる総合調整の役割を担っております。地域における展開が円滑に行われるよう、専門性を持った助言を行ったり、関係機関連携の仕組みの構築を図るなど、体制の強化を図ってまいりたいと考えております。

 区が目指すワンストップについて、身近という観点と専門性と質の高いという両面を備えたサービス体制を構築していくべきではないかということでありました。すこやか福祉センターのワンストップサービスは、区民が抱える保健福祉や介護等の問題を身近な地域で総合的に捉え、また、その人の家庭状況の変化やライフステージに合わせた継続的で一貫した相談支援を目指したものであります。ここで求められるスキルは、不安を持って訪れた区民の訴えを受けとめ、援助や解決すべき課題を明らかにしながら利用可能なサービスを提示し、医療や介護、療育などさまざまな機関が提供するサービスの利用に確実に結びつけていくための専門的な知識と技術であります。今後ともすこやか福祉センターの機能充実のため、職員育成に計画的に取り組んでまいりたいと考えております。

 私からは以上です。

〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕

○都市基盤部長(豊川士朗) 防災・震災対策について、それから哲学堂公園の再生整備計画についてお答えを申し上げます。

 まず、防災・震災対策についてでございます。避難所における避難所開設訓練の現状でございます。これまで避難所ごとに年1回以上の避難所運営会議を開催するとともに、多くの避難所で毎年、または隔年で避難所開設訓練を実施してございます。訓練が行われていない地域につきましては、区として実施を働きかけてまいります。

 それから防災リーダーの活用についてでございます。現在区で養成した防災リーダーは、各防災会の推薦を受けた人や地域防災力向上を志として持つ方などさまざまな方がおり、既に防災会の運営会議体制づくりのためのコーディネーター役や実際に訓練計画作成の推進に当たっておられます。防災リーダーの養成は、5カ年間、毎年約50人程度を養成する計画でございます。今後防災リーダーの人数がふえることによりまして、一人のリーダーに負担がかからない体制をつくり、避難所運営会議への参加を促していきたいと考えてございます。

 それから、避難所への生活再建情報チラシの備えでございます。震災など、大規模な災害発生時の行政等からの各種支援情報などの時系列に対応した住民への周知につきましては、内容を十分に確認をした上で確実に住民に届ける必要があり、その方法につきましては今後検討してまいります。

 それから、災害復興法学の御提案がありましたが、この講座の取り入れについてでございます。被災者への罹災証明書に基づく各種の税の減免など、法律に基づく公的支援を被災者に正しく把握してもらい活用していただくことは重要でございます。災害に関する法的支援措置等につきまして、防災会の幹部などに各種制度を知っていただき、多くの被災者に対して周知することは、生活再建に向けた大きな一歩となることから、防災講演会など研修機会を検討してまいります。

 それから、断水、下水使用不能時のトイレに関する住民へのアナウンスについてでございます。震災時に上下水道が使えなくなった場合のトイレ使用につきましては、区の防災パンフレット等で簡易トイレや便袋の使用を推奨しており、簡易なし尿の処理方法や避難所の災害用トイレの利用を周知してございます。

 それから、コンポスト型トイレの普及について御提案がございました。災害による断水時にバクテリアが排泄物を分解する委員御提案のコンポスト型トイレにつきましては、その特性や効果を検証してみたいと考えております。

 続きまして、哲学堂公園の再生整備計画についてでございます。まず、児童遊園の機能向上についてです。区といたしましても、現在の児童遊園は、ラジオ体操等の健康増進活動や親子で楽しめる空間として利用されていることは認識をしてございます。今後、公園再整備基本設計、学習展示施設基本設計を行う予定でありますが、寄せられた意見を踏まえまして、ラジオ体操等の健康増進活動で利用できる空間をより確保できるよう検討を行います。

 それから、健康増進活動の計画コンセプトへの反映についてでございます。公園を利用したラジオ体操などの健康増進活動は、大規模公園が担うスポーツ、健康増進機能に当たるものであることから、健康増進機能の継続を整備コンセプトに位置付けることを検討いたします。

 それから、哲学堂通りからのアプローチについてでございます。哲学堂通りからの入り口は、植栽や舗装の整備による快適で魅力的な公園アプローチ空間として、また文化財ゾーンへいざなう格調を有した空間として整備をし、哲学堂公園全体の価値と魅力が高まる整備を行ってまいります。

 それから、学習展示施設のデザインについてでございます。学習展示施設は、有識者の意見も参考にしながら、哲学堂内の木造古建築物と一体性のある外観デザインを施し、前庭空間や文化財ゾーンと調和した建物となるように検討してまいります。

 それから、樹木の管理、整理についてでございます。中野のような都市化が進んだ空間では、自然物の人為的な管理なくしては良好な環境は保てません。樹木等につきましても、自然のよさは可能な限り守りながら、人間の生活や文化、安全性、利便性など総合的な調和の中で管理していくものでございます。公園における緑の存在は重要であり、とりわけ名勝としてのすぐれた景観を形成するために、剪定や間伐、植えかえなど一定の手入れは必要でございます。再生整備に伴い手入れすべき樹木は整理するとともに、植えかえなども行い、緑豊かな公園として憩いの空間を提供してまいります。哲学堂公園の再生整備で、世界に類を見ない哲学を表現した造園としての価値、魅力を高めることにより、国の名勝指定、新たな都市観光拠点の核へと発展するものと考えてございます。

〔経営室長篠原文彦登壇〕

○経営室長(篠原文彦) 防災・震災対策の質問の中で、法的支援施策に関する職員研修の実施についての質問にお答えをいたします。

 現在、職員向けの防災研修といたしまして、新規採用職員に対します研修であるとか、避難所運営に関する研修等を実施しておりまして、職員の防災に関する意識を高めているところでございます。今後、法的支援施策のような災害復興時に必要な知識が養われるよう、職員研修の実施について検討してまいります。