区政報告

令和元年第2回定例会 一般質問にたちました (2019.6.28)

令和元年2定一般質問写真.jpg 1 地域包括ケアシステムについて

  (1)中野区の今後の人口推計における少子高齢化の課題について

  (2)地域見守り・支えあいについて

  (3)在宅介護におけるサービスの充実について

  (4)その他

 2 子育て支援について

  (1)子どもの権利条例について

  (2)里親支援機関について

  (3)トータルケア(産後ケア)事業の充実について

  (4)その他

 3 障がい者施策について

 4 その他

 

〔甲田ゆり子議員登壇〕

○14番(甲田ゆり子) 

令和元年第2回定例会におきまして、公明党議員団の立場で一般質問を行わせていただきます。質問は通告どおりで、その他はありません。

 初めに、地域包括ケアシステムについて、幾つかお伺いいたします。

 (1)中野区の今後の人口推計における少子高齢化の課題について、伺います。

 今、日本の最大の課題は、少子高齢化、人口減少であります。日本の出生数は、連続3年にわたり100万人を割り込みました。また、高齢者の割合は昨年28.1%で過去最高となり、増加の一途、人口は2008年をピークに減少し続けています。一方、中野区を含めた東京23区の人口は近年増加傾向にあります。中野区は、一時人口30万5,000人まで下がりましたが、現在は約33万4,000人となりました。子どもの数も微増していますが、高齢者数は大きくふえ続けており、65歳以上の人口は約6万7,000人で、高齢化率はいよいよ20%に達しました。このことから、中野区としての喫緊の課題も今後の超高齢化社会による多岐にわたる問題と言えます。中でも単身高齢者が半数近くを占め、老々のみ世帯も多い中野区では、今後、要介護者、認知症、生活習慣病の重症化、障害、ひきこもり、生活困窮、孤立死などなど、家族も含めて重たい問題を抱えた世帯がこれまで以上にふえることが予想されます。また、核家族では、要介護者がいれば先の見えない不安定な生活となり、介護離職を余儀なくされてもおかしくないということを私自身の親の介護経験からも実感しているところであります。

 平成27年より始まった地域包括ケアシステムの構築は、高齢者が住みなれた地域で尊厳を持って最後まで生活をすることを目的として国を挙げて展開されてきました。中野区においては、地域ケア会議を中心に広く地域の見守り・支えあいの活動も進められてきましたが、地域包括ケアシステムの目標に対する現在の進捗状況を伺います。

 本年3月、改選前最後の少子高齢化対策調査特別委員会で、中野区の推計人口と現在人口の比較についてとの資料が示され、概略、これまでの計画では人口推計にかなり誤差が生じてきていることから、もっと精度の高い推計を活用して計画を見直すこととするという内容の報告が示されました。区は、中野区の人口数のピーク、また高齢化率のピークがいつごろになると予測しているのでしょうか。また、3人に1人が認知症となると言われている85歳以上の高齢者率がピークになるのはいつごろと予測しているのか、伺います。

 高齢化については避けられません。現在、区は、すこやか福祉センターや地域包括支援センターの目指すべき数や位置について、一度御破算にした後まだ決めていないようですが、高齢者数は将来傾向がほぼつかめていると思います。高齢化ピークを前に地域包括支援センターの数や配置などを早急に検討する必要があり、そのためには地域別の人口動態も算出し分析をしておくべきと考えますが、区の見解を伺います。

 一方、子どもの数に関しては、20代、30代の単身未婚者が多い中野区では出産や結婚を機に転入・転出をされ入れかわることが多い現状で、たとえ出生率が高くなっても、それによって子育て世帯がふえるとは限りません。よって、出生率が上がること自体を追求してもあまり意味がなく、指標とはならないのではないでしょうか。それよりも子育て世代が転入し定着することを目標とすべきです。区長は、子育て世帯に選ばれる区を目指していますが、選ばれる理由が本当に多いのはどんなことでしょうか。全ての方の転入・転出の理由はわかっていません。一部の人の声だけではなく、こうしたデータをとり、分析した上で定住策を検討しなければ効果も図られないのではないでしょうか。よって、今後は転入・転出の理由を窓口手続時点で聞き取るなど、実態を把握して検証していくべきと考えますが、御見解を伺います。

 さらに、保育園待機児童の解消と適正配置のため、妊娠届の段階から入園意向などを把握する努力が必要ではということがこれまでも議論となっておりましたが、現在どのように推進されているのでしょうか。

 また、今後は、各所管が共通の課題認識を持ち、エビデンスに基づいた目標が持てるよう、これまで各分野がそれぞれに持っていたデータも改めて精度の高い分析をし、総合的な分析結果と課題の優先順位を区民にわかりやすく示すべきではないでしょうか。そのためにもっと専門的にデータを集計・分析する担当を明確にしていくべきと考えます。そのことにより、超高齢化社会にあって持続可能な中野区の目標を区民に説得力をもって示すことができると考えますが、区長の見解をお聞かせください。

 次に、(2)地域見守り・支えあいについて伺います。

 中野区の高齢化率のピークや課題を再認識したとき、現状、見守り・支えあいは、町会・自治会、民生・児童委員等の団体だけでは既に限界があります。新聞配達事業者の方などによる緩い見守りも依頼してきましたが、区がかつてネットワーク化するとしてきた「元気でねっと」も結局しぼんでしまっています。また、地域包括支援センターの存在すら知らない一般区民の方も少なくないと感じます。一人も置き去りにしない体制をつくるため、まずは65歳時点で全員が地域包括支援センターにつながり、地域包括のメンバーとなることにより介護保険制度や地域を知ることが見守り・支えあいの意識を持つ人の裾野を広げる上で重要と考えますが、区の見解を伺います。

 そのためのツールとして、65歳時に全員に配布されている介護保険制度のパンフレットをわかりやすく改定し、それとともに全員にメンバーカードなどをお渡しし、これを広く周知することで、支えあい推進の一助にしてはいかがでしょうか。

 ツールには、カード、キーホルダー、シールなど選択肢はいろいろあります。例えば見守りキーホルダーを活用した「みま~も」の地域活動については、第1回定例会で我が会派の小林ぜんいち議員が紹介し、質問をしましたが、この活動は現在多くの自治体で次々に始まっています。新宿区では現在約3,000人が登録し、見守りキーホルダーを持っているそうです。新宿区では、キーホルダーを持つ人は認知症に特化せず、外出中に万が一倒れたときなどにも安心できるツールとして希望者に配付をしています。ことし2月には1カ月だけで17件の利用があり、そのうち半分は認知症の方が家に帰れなくなって迷った際に助かった案件、半分はバッグなどの忘れ物がこのキーホルダーや同時配布のシールのおかげで見つかった案件で大変好評とのことでした。発祥の地の大田区では、キーホルダーを起爆剤にして見守りサロンなども活発になり、見守り活動が広く地域に根付いています。地域包括支援センターに全員がつながることで、その家族にも認識・周知され、活動者もふえ、安心が広がります。また、町会や民生委員さんの活躍だけでは難しい超高齢化社会の見守り活動の大きなうねりとなると考えます。このような施策を進め、全区民を巻き込んだ見守り体制の強化を図ってはどうかと考えますが、区長の御見解をお聞かせください。

 また、町会・自治会の担い手の方たちの負担を軽減する支援をさらに検討すべきです。現在、町会が一番大変さを感じているのは、回覧板と掲示板への張り紙、そして町会費の集金であります。スマホやPCが高齢者にまで普及してきている時代です。近い将来、回覧板の情報発信はウエブで完全に見ることができるようアプリを開発すべきと考えます。会費集金の負担軽減においては、今やアプリによってのキャッシュレスの支払いやコンビニ払いなどが簡単に行えます。このような仕組みを区として後押ししていくことが必要と考えますが、区の御見解をお聞かせください。

 次に、(3)在宅介護における介護サービスの拡充について、伺います。

 昨年の報酬改定もあり、脳卒中等で入院し、急性期を終えて転院する回復期リハビリ病院は2カ月程度で退院のケースがふえています。退院後に必要とされるリハビリ型のデイサービスはまだまだ少ないのが現状です。中野区にはリハビリ専門のデイサービスは幾つあるのでしょうか。需要が増しているリハビリデイサービスは高齢者向けだけではなく、社会復帰を目指す人を支援する高い質と継続して通いたくなる場も必要です。リハビリデイと生活困窮者自立支援の就労支援事業などと組み合わせ、新たな通所の選択肢をふやすべきと考えますが、区の見解を伺います。

 また、介護制度のサービスにはまだまだすき間と矛盾が多くあります。そこで、実際に介護をしている方やケアマネジャーに対する徹底調査をすべきと考えます。もう一度課題を洗い出し、保険外サービスや民間サービスも含めてすき間を埋め、要介護・要支援に限らず利用者に届くよう周知を図っていくことが今後重要と考えますが、区の見解を伺います。

 例えば、単身高齢者には日々の買い物支援は重要です。介護認定が下がったことにより買い物支援が使えなくなり困っているという声もよく聞きます。全国の自治体でも多くなっている生協との協定による見守り支援の事例があります。中野区でも生協との協定は結んでいたはずですが、内容はどうなっているのでしょうか。この協定を柔軟に生かし、補完の施策を追加して介護制度のすき間を埋めるように展開してはいかがでしょうか。高齢者が活用しやすいよう、契約書や注文書の代理記入を行う支援、家計のやりくりをする支援、さらには食生活の偏りにアドバイスをする支援など、社協とも連携し、総合的な支援の仕組みとすることが重要と考えますが、区の見解を伺います。

 地域包括ケアシステムの構築にはまだまだ見落とされている点が多く、さらにきめ細かい調査をもとにした課題解決を要望して、この項の質問を終わります。

 

次に、2番、子育て支援について。

 (1)子どもの権利条例について、伺います。

 30年前に国連で採択され、日本が批准しており、ことしで25年を迎えた子どもの権利条約は、18歳未満の子どもも一人の人間としての人権を認めることをうたっています。区長は、子どもの権利条例を制定することを公約として掲げられましたが、いつまでにどのようなことを根幹とした条例をつくるお考えかは具体的には語られていないように思います。子どもの権利条約締結以降、子どもの最善の利益とは何かが論じられてきました。また、平成28年の改正児童福祉法には、子どもの権利、子どもの意見尊重との文言が規定されました。児童社会福祉学者の網野武博氏は、生命が守られる、保護される等の受身の存在としての権利はオーソドックスに極めて重要であるが、もう一つ常に考慮されなければならないのは主体的な自由な願い、意見等を述べ、行使する権利であり、それはメジャーが往々にして軽視しがちな観点だが重要なものであるという趣旨の研究論文を記されています。区として条例をつくるに当たっては、オーソドックスな権利よりも軽視されがちな子どもの意見尊重を念頭に置き、制定すべきと考えます。意見を述べる権利が一番剥奪されているのはどの子どもなのか。それは、児童養護施設等に措置された社会的養護の子どもたち、またそれに準ずる虐待を受けている子どもたちであると考えます。社会福祉学者の栄留美里氏は、全国里親だよりの巻頭エッセイに、養護施設の子どもたちに聞けば、一方的に決めるのではなく、子どもの意見も聞いた上でともに考えてほしいというのが共通する声であるとつづっています。さらに新しい社会的養育ビジョンや都道府県の社会的養育推進計画にも意見聴取・アドボカシーということが実質一番上に掲げられていること、子どもの権利擁護を地域社会で考え、子どもたちとともにつくっていく姿勢が望まれていると語っています。いよいよ2年後の児童相談所設置運営に当たって、子どもの権利を守り切るため、権利擁護や意見表明権を浮き彫りにした条例を制定することが望ましいと考えますが、区の見解を伺います。

 次に、(2)里親の支援機関をつくることについて、伺います。

 現在、社会的養護を必要とする児童は4万5,000人、うち9割が児童養護施設等に入所、約1割が里親に預けられています。里親に委託されている子どものうち約3割は虐待を受けていた子だそうです。現状、児相から里親に対してはその子の養育歴など情報が全く示されないケースも多いと聞きます。大切なことは子どもが家庭の中で生活することで愛着障害の修復や自立できる生活力を身につけることです。そのためには、里親が子どもの過去の生育歴やトラウマなどを多少知った上で自信を持って養育できるよう支援をしていくことが重要です。

 5年ほど前より、私は、里親制度の周知や支援、子どもショートステイ事業の創設などを提案してきました。その結果、中野区においては、家庭養護に重点を置き、施設偏重ではなく親子支援ができる体制を進めてきたことを高く評価しています。先日、一時保護所で働く方からもお話を伺い、一様に愛着障害を持って入所してくる子どもが施設の生活で自由と希望を失い、さらに壊れていくさまを見るのがつらいとの実感をお聞きしました。そうなる前段階からの予防も含めて、地域とのつながりや中野区の強みを生かし、里親を支援するため、他自治体に先駆けて、児相の立ち上げと同時に里親の支援機関をつくり、その機関が中心となってさらに家庭的養育の向上に力を入れてはいかがでしょうか。区の見解を伺います。

 次に、(3)トータルケア(産後ケア)事業の充実について、伺います。

 2015年より公明党の提案により始まったこの事業では、当時影も形もなかった産後ケア事業の必要性というところから訴えてまいりました。制度設計のときに何度も確認したことは大きく二つです。一つは、産褥期の専門家が母親を丸ごと支援することで育児疲れを癒やし、産後鬱や虐待予防に資するものにしてほしいということ。そしてもう一つは、これまでのような要支援者に絞った支援ではなく、対象者全員に面談をし、希望すれば何らかの産後ケアが受けられるようにすべきであるということでした。そして、始まったトータルケア事業は、まさに妊娠期から切れ目のないトータルな支援の大きな一歩として画期的な施策となりました。その後も双子や早産の加算、上の子の一時保育のサービスなどを拡充していただきました。特に他自治体からも先駆的と言われる一つは、産後ドゥーラによる家庭への派遣制度であります。産後、睡眠不足と不安でいっぱいの母親へかゆいところに手が届く支援で、「安心して眠ることができた」、「つくってくれる御飯がおいしい」等と評判です。ことし3月の厚生委員会で報告された利用者アンケートの結果でも、100%全員の方が「大変役に立った」または「役に立った」と回答しています。区は、ことし4月より産後ケアの充実ということで家事支援事業を始めました。しかし、私は少し危惧していることを予算特別委員会でも申し上げました。以前、育児支援ヘルパーという同じスキームの事業がありましたが、利用が少なく、予算執行率も悪い状態が続いていました。そのため、トータルケア制度の開始により、この事業を産後ケアにシフトしてきた経緯があります。請け負いは、前回同様、主に介護事業者が担っていると聞いています。産後ドゥーラは、70時間の講習を受けて現代の子育てを学んだ人たちです。家事援助だけを行うというのは普段の主婦にとっては助かりますが、産後の時期、鬱状態になっている母親にとってやってほしい家事の指示を出すことすらできない場合があると聞きます。産後鬱をなくすための事業がかえってストレスになることを避けるため、利用者の状況に十分な配慮が必要です。また、せっかく誰でも使える事業をつくったにもかかわらず、自分は利用できないと思い込んで利用に至らず、孤独な育児を余儀なくされているという声も多く聞いております。産後鬱や児童虐待の未然防止のためには、ここの問題点を見逃してはならないと考えます。それには、利用の采配をする妊娠期の「かんがるー面接」時の事業者の理解や区の保健師の産後のフォローなどが重要と考えますが、区としてこのようなコーディネート機能の向上についてどのようにお考えでしょうか、伺います。

 トータルケアに携わっていただいている産後ドゥーラや助産師、民間事業者の方たちも含め、実際に産後鬱から虐待になりかけていた事態を乗り越えたケース事例をたくさん持っていると伺っています。今後、子ども版の地域包括ケアシステムをつくろうというときにこのような情報共有は重要です。家庭の中に直接継続的に入るということの効果などをしっかりと検証すべく、まずは職員がこの担い手の方たちとの定期的な連絡会を開催し、現状を把握すべきと考えますが、いかがでしょうか。伺って、この項の質問を終わります。

 

3番、障がい者施策について、伺います。

 知的障害者生活寮と緊急一時保護事業を行ってきたやよい荘、やまと荘の件について、伺います。

 昨年第4回定例会において出されたこの事業の廃止条例案には反対し、否決とさせていただきました。理由は、そのとき反対討論で述べたとおりであります。その後、区は、再度予算をつけて事業継続に努力をされてきたと思います。

 まず、生活寮と緊急一時保護事業を分けて委託することにしたと聞いていますが、生活寮はどのように継続することになったのか、伺います。

 指定管理事業者が見つからないといって廃止しようとした事業でありましたが、議会には事業者を公募して10月から再開する予定と報告されました。その後、公募したと聞いておりますが、どのように条件を変えて公募をしたのでしょうか。また、その結果に対しての今後の予定をあわせてお答えください。

 今回のことで、重度心身障害児・者の連絡会などを中心に当事者団体などからさまざまな声が上がってまいりました。障害者の事業は現在全て指定管理や委託となっていることから、区は日ごろより利用者の声や当事者の声をきちんと聞く仕組みが重要であることを申し上げ、これを機に検討するよう要望してきましたが、検討状況はいかがでしょうか。

 障害者の御家族などが集会に集うことは困難な場合もありますので、ウエブサイトや直接担当へのメールなどで容易に意見を発信できるような仕組みも検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 具体的な仕組みをつくり、早急に示すべきと強く要望して、私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

 

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 甲田議員の御質問にお答えいたします。

 地域包括ケアシステムについての項でございます。

 まずは、地域包括ケアシステムの目標と進捗状況についての御質問です。平成29年3月に、区と区内関係団体が一体となって地域包括ケアシステム推進プランを策定し、それぞれの具体的な取り組みと、平成30年度、それから令和7年度における達成目標を定めたところでございます。プランでは、平成28年度から30年度までをステップ1とし、主に高齢者を対象とした取り組みを進めてまいりました。区の取り組みとしては、介護予防・日常生活支援総合事業の展開をはじめ、アウトリーチチームや地域包括ケア推進会議の設置、在宅医療・介護連携の仕組みづくり、認知症に関する正しい知識の普及等を行ってまいりました。今年度、これまでの取り組み実績などに基づいてプランの検証を行ってまいります。今後は、令和2年までのステップ2において検証結果を踏まえたプランの見直しを行うとともに、全世代、全区民に地域包括ケアの対象を拡大し、発展・充実を図ってまいります。

 次に、人口動態についての御質問です。国立社会保障人口問題研究所の平成27年国勢調査結果による人口推計をもとに中野区で作成した2045年までの人口推計によりますと、区の総人口は2040年に34万1,934人でピークとなっております。中野区の65歳以上人口の割合は、推計の最終年となる2045年まで上昇傾向が続き、2045年時点で24.9%となっております。なお、国立社会保障人口問題研究所が公表している日本の人口推計によりますと、2065年の38.4%をピークに、その後ほぼ横ばいの傾向となっており、中野区においても同様の傾向が見込まれると思っております。また、中野区の85歳以上人口の割合については、2040年がピークで5.1%となっております。

 次に、地域別の人口の分析についての御質問です。現在は、区全体の人口動態のほか、すこやか福祉センター圏域におおむね準じた、中部、南部、北部、鷺宮の4地域別の10年間の年少・生産年齢・老齢別の人口割合も推計し公表しているところでございます。今後の施設配置等の検討にも対応できるよう、基礎データの分析、活用方策についてさらに研究をしてまいります。

 次に、区への転出・転入理由の把握についての御質問です。転出・転入手続の際は、住民基本台帳法に基づいて迅速かつ正確に大量の届け出を処理する必要がありまして、この際に子育て世帯のみを対象に転入・転出理由の聴取を行うことは、これに要する時間や代理人による申請もあることなどを考慮すると非常に困難であると考えております。しかし、転入・転出の理由を把握することは、今後区が子育て世代支援を含む地域包括ケアシステムをさらに発展させ、その効果を検証するために重要であるため、今後、効率的な調査方法を検討してまいります。

 妊娠届け出時の入園意向把握活用についての御質問です。区では、平成30年10月から、妊娠届け出書提出の際に保育施設や教育施設の利用意向や仕事の継続予定等についてアンケートを実施しているところでございます。今後このデータを分析し、年齢や地域バランス等の傾向を把握するなど活用していく予定でございます。

 次に、基礎データの一元的な管理・分析についてでございます。これまでも全庁における施策の基礎となる統計調査の結果や人口推計等については企画課において管理・分析し、主な数値については中野区統計書としてホームページ等で広く公表しているところでございます。今後もエビデンスベースに基づく政策形成や区民サービスの向上に向けたデータの分析の手法について研究を進め、さらなる充実・強化を図ってまいります。

 次に、全ての高齢者が地域包括支援センターとつながり、見守り活動を強化することについての御質問でございます。区は、これまで町会・自治会の地縁の区域を基本として見守り・支えあい活動を進めてきております。このため、地域包括支援センターの担当区域についてもこれに重ね合わせることとして、地域の区民活動センターや高齢者会館などの集いの場所に積極的に出向き、地域密着型の活動を展開し、地域の高齢者とのかかわりを強めてまいりました。担当の地域包括支援センターの認知度をさらに高めるためにも、65歳など節目を捉えるとともに、カードやキーホルダーなどを活用した周知方法についても今後検討してまいります。

 町会・自治会の負担軽減についての御質問です。回覧板、掲示板については、昨年度から依頼物の精査や依頼時期のルール化等、一定の改善を図ってきたところでございます。また、SNSマチマチなど、インターネットによる情報発信は若い世代には有効であり、どのような負担軽減ができるか、今後も検討を進めてまいります。対面による町会費の集金には安否の確認や会話の機会としてのメリットもありますが、キャッシュレス化の時代の流れの中で、町会・自治会とも相談しつつ、今後の負担軽減策について検討してまいります。

 次に、通所リハビリと就労支援についてでございます。現在、区内には5カ所の通所リハビリテーション事業所がございます。若年層における脳血管疾患からの回復者、高次脳機能障害者や若年性認知症の方々にとって就労は大きな課題であります。現在の制度では、障害者自立支援や生活困窮者自立支援による就労支援で対応しております。今後、介護保険制度と他制度とのスムーズな連携や新たな通所サービスのあり方などについて調査・研究してまいりたいと思います。

 次に、介護サービスのすき間を埋めるサービスの展開でございます。次期介護保険事業計画の策定に向けて、来年度には介護サービス等に関するニーズ調査を行う予定でございます。その中で、御指摘のようなすき間のニーズについても調査を工夫してみたいと考えております。生活支援のほか、すき間を埋めるための各種サービスは有償ボランティアや民間のサービスなどさまざまに開発されてきております。こうしたサービスを含めてケアマネジメントによってニーズにすき間なくサービスを提供できるよう、サービス情報データベースの活用など、関係者間での情報共有のあり方を検討してまいります。

 次に、さまざまなサービスを組み合わせた総合的な支援についてでございます。平成30年3月に四つの生活協同組合と高齢者等の見守りに関する協定を締結いたしました。内容は、日常の業務の中で高齢者等に関して見守りを行い、何らかの異変に気づいた場合に区に連絡するというものでございます。生協に限らず、書類の作成や家計管理、低栄養等を予防する食生活管理など、高齢者の居宅生活を支える多様な支援が必要と考えており、区としてはこうした生活支援のあり方についての検討をしていきます。

次に、子育て支援について。

 子どもの権利条例についてでございます。子どもの権利が守られ、子どもが意見を表明できる地域社会であることは、将来を担う子どもたちが健やかに成長するために欠かすことのできない重要な要素であると考えております。こうした地域社会を実現するためには、保護者だけではなく、行政、区民、地域団体、事業者、学校など、子どもを取り巻くさまざまな関係者が協力し合いながらまち全体で子どもの育ちを支えていくことが重要となります。このため、子どもの権利条例については、子育て先進区としての目標や理念を広く共有し、子どもの育ちを支えていくための指針とするとともに、区が児童相談所、一時保護所を含む(仮称)総合子どもセンターを設置することを契機として、子どもの権利擁護・意見表明という視点からも実効性のある条例となるよう検討を進めてまいります。

 次に、里親の開拓及び支援についてでございます。区は、社会的養護について、より家庭に近い環境で養育される方策を拡充していくことを基本と考えております。里親の普及・啓発については、これまでも東京都や里親の方々とともに養育家庭体験発表会などを実施してきたところでございますが、今後は地域ごとのPRなども行っていきたいと考えております。区が設置する児童相談所に里親担当の職員を配置するとともに、研修などによるサポート、子どもと里親家庭のマッチング、委託後のフォローアップなども含めた包括的な支援体制について検討してまいります。

 次に、産後ケア事業のコーディネート機能の向上についてでございます。妊娠中期に実施する「かんがるー面接」従事者には妊産婦支援に経験を持つ専門職を当てており、妊婦やその家族のニーズを踏まえた支援プランを作成し、必要なコーディネートを行うよう指示をしております。また、こんにちは赤ちゃん訪問事業や保健指導訪問などの母子保健事業の機会を捉えて、産後の状況変化を保健師が把握しながら産後ケア事業をコーディネートし、産後鬱や児童虐待の予防と早期発見に努めているところでございます。なお、事業利用者アンケート等で寄せられた意見は、委託事業者とも共有し、コーディネート機能の向上に取り組んでいるところでございます。

 産後ケア事業者との定期的な連絡会の開催についてでございます。ケア事業の従事者が肌で感じている利用者のニーズ動向の変化や新たな課題などの情報は事業の分析や検証に欠かせないものと考えております。これまでも事業者との情報交換を行ってきておりますが、情報連絡会の定期化についても検討してまいります。

 

〔健康福祉部長朝井めぐみ登壇〕

○健康福祉部長(朝井めぐみ) 私からは、障がい者施策についての御質問にお答えいたします。

 まず、生活寮についての御質問でございますが、ことし4月からはやよい荘、やまと荘の生活寮事業と緊急一時保護事業をそれぞれ分けて委託する方針といたしました。やまと荘の生活寮事業は社会福祉法人に委託をし、実施しています。やよい荘の生活寮事業は休止の状態でございますが、やよい荘を利用していた方は現在やまと荘を利用している状況でございます。

 続きまして、公募の条件と今後の予定についてでございます。緊急一時保護事業の委託先につきましては、ことしの3月20日から企画提案公募型事業者選定の方式により公募をいたしましたが、やよい荘、やまと荘ともに4月3日までに応募がございませんでした。応募資格は、東京都及び近接県において、障害者総合支援法に規定する短期入所について継続して1年以上の運営実績のある社会福祉法人または特定非営利活動法人等の法人格を有する事業所としたものであり、応募資格の変更は行っておりません。今後は、応募資格要件や委託料のあり方も含めて再検討し、事業者募集を行う予定としてございます。

 次に、当事者、家族の声を聞く場の確保についてでございます。障害者福祉の施策をきめ細かく進めていくためには当事者やその御家族の実情を区が十分に把握することが不可欠であると考えており、これまでもさまざまな関係団体の御意見を伺ってきたところでございます。今後は、当事者や御家族の団体や連絡会と定期的に意見交換会を実施するなど、御要望や御意見をさらにしっかりと伺っていきたいと考えております。また、当事者や御家族がメールなどで御意見を寄せられるように、ホームページやさまざまな機会に周知をしていきたいと考えております。