区政報告

⑳令和2年第3回定例会 一般質問 (2020.9.11)

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1 新型コロナウイルス対策について

   (1)介護現場の諸問題について

   (2)自宅療養中の支援と公衆衛生学の普及啓発について

   (3)オンラインによる区民活動の促進について

   (4)その他

 2 子育て支援について

   (1)子どもの権利条例について

   (2)トータルケアについて

   (3)多胎児の支援について

   (4)学習支援について

   (5)その他

 3 障がい者支援について

 4 その他

 

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○議長(高橋かずちか) 次に甲田 ゆり子議員。

 ○14番(甲田 ゆり子) 

令和2年第3回定例会に当たりまして、公明党議員団の立場で一般質問を行わせていただきます。

 質問は通告の1と2についてで、3の障害者の支援については今回見送らせていただくことになりました。その他はありません。また、時間の関係で何問か質問を割愛させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 

 1、新型コロナウイルス対策について伺います。

 

 初めに、この半年間、エッセンシャルワーカーと言われる医療、介護等の従事者の方々が最前線で長い期間にわたる緊張感の中で私たちの健康を支えてくださっていることに心より感謝申し上げます。また、飲食業をはじめ、多くの御商売をされている方たちの御苦労、不安は大変なものであるとお察しをいたします。このような災難時には社会的に弱い方へより負担がのしかかるという傾向があります。私もこの間多くの御相談を受ける中でセーフティネットの重要性を強く感じ、こうした非常時にはできる限り迅速に、そして一時的なものではなく、しっかりと日常生活が取り戻せるように配慮した施策を展開していくことが何よりも大切と考えます。弱者を助けるよりも弱者を生まない社会にと言われた慶応大学の井手英策教授は、今回のこの未曽有の非常事態に当たっては、生存と生活を保障するサービスを無償化に近づけたほうが全ての人が将来不安から解放され、安心して暮らせる社会をつくれるとおっしゃいました。区長の行政報告には誰一人取り残さないという言葉がありますが、その言葉を真に実現させるための取組をしていただきたいとの思いで、危機に瀕している現状をお伝えしながら質問をさせていただきます。

 

 (1)介護現場の諸問題について伺います。

 

 医療崩壊に直結する重症化リスクの高い要介護高齢者、これらの方たちを支える介護の現場では想像以上の困難や混乱した状況があったことを区はどこまで把握していたでしょうか。介護サービス事業所は風評被害に遭いながらも休業するわけにはいきません。今般、中野区介護サービス事業所連絡会では、会員205事業所に対し新型コロナウイルスの感染症による対応の実態に関するアンケート調査を行い、105事業所からの回答をまとめられ、区に提出をされたと伺いました。この報告書には主に緊急事態宣言下における介護現場の生の声がつづられています。中でも多くの事業所から特に課題として挙げられていたことについて4点質問いたします。

 

 まず1点目に中野区からの情報提供についてです。情報発信については、区のホームページは知りたい情報にたどり着きにくいなどの意見のほか、区の仕組みとして情報の簡素化をしてほしい、ICT化をもっと後押ししてほしい、また、介護サービス事業所として感染者が出た際の初期対応、自宅療養中の対応、濃厚接触者の定義や対応、感染者の職種などの情報が欲しかったとの意見がありました。さらには、区の担当部署と保健所との連携の見える化を図ってほしい、事業所で感染者が出た場合の連絡先がはっきりしない、報告先やその先の対応について事前に知らせてほしいとの御意見もあり、私も強く感じます。

 

 介護サービス事業所は区との連携が重要な事業ですが、このような基本的な御意見が多数出るようでは改善を強く求めざるを得ません。区民のための大事なサービス機関が行政の縦割りの弊害をもろに受け、停滞するようなことがあってはならないと思います。窓口の課題は、非常時だからではなく、平時からの体制に問題があるのではないでしょうか。

 

 今後は、介護事業所の負担を極力減らすため、他部署への連絡や情報を整理して提供できる専用窓口を一本化し、介護事業所ヘルプセンターのような体制を構築する必要があるのではないでしょうか。こうした対策は事業所の手間を省くこととなり、コスト削減やサービス向上につながります。人材確保や報酬改定がなかなか進まない介護業界の大きな助けになり、結果として地域包括ケアシステムが前進するのではないでしょうか。見解を伺います。

 

 2点目に、介護業界のネットワーク環境整備についてお伺いします。介護事業所によってはまだインターネット環境が十分でないところもあると聞いており、何より区庁舎の環境も不十分であります。これでは中野メディケアネットの本格実施も進まないと考えます。アナログな書類のやりとりや申請書類の煩雑さで業務の4割が事務系の仕事になっていると聞きます。オンライン会議や電子申請を早急に充実させ、介護業界の人員を本来の介護サービスへ振り向けられるよう改革を加速すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 

 3点目に、人材確保についてです。利用者の利用控えが生じたことや一時中止などで収入減となり、コロナ禍に閉鎖した事業所も複数あったそうです。介護職員の育成と職員への慰労金の支給が急務と考えます。区として介護人材育成の後押しはどのような状況でしょうか。また、今般の国や都からの慰労金が介護職員の非常勤に至るまで早期に届くよう、慰労金の申請をするための後押しをしてはいかがでしょうか、伺います。

 

 4点目に、介護職員、利用者に対するPCR検査についてです。このたび東京都では、都議会公明党の要望で、高齢者・障害者施設の職員、入所者、新規入所者に対する定期的なPCR検査費用を全額補助することになりました。これは行政検査ではなく、民間会社、検査機関で行う唾液による検査を想定しているとのことです。一方、対象外となる訪問介護、通所施設といった職種の方からも、体調が悪い職員がいてもすぐに検査を受けられないことから欠員が出て補充ができなかったとの声がありました。区として、訪問介護、通所介護まで対象範囲を広げて検査費用を助成し、高齢者を守る施策を充実させてはいかがでしょうか。さらには、外出困難な要援護者などに対するアウトリーチ検査も含め、医師会などに相応の委託費を予算化して早期に体制を構築すべきと考えますが、見解を伺います。

 

 次に、自宅療養中の支援と公衆衛生学の普及啓発について伺います。

 

 中野区は若い世代の在宅療養患者が多いと聞いています。区は、食事や日用品等物資の支援を実施してはいますが、患者の心身のケアが現状では不十分ではないと感じます。経過観察として1日1回保健所からの確認電話はあるようですが、不安があっても人と会えない療養中に心が折れそうなとき、医療者とつながることができれば心理的に立ち直りも早まると考えます。また、在宅患者の急変や入院を最小限に抑え、患者のQOLを守るとともに、社会資源の適正利用化、すなわち、救急医療、高度医療との最適な役割分担ができるよう、オンライン診療を行っている医師に委託をするなどしてオンラインによる自宅療養者の支援を行ってはいかがでしょうか。今後の地域包括ケアシステムの流れの中で役立つ取組になるものと考えますが、見解を伺います。

 

 感染症との戦いは繰り返します。将来、10年、20年後にはまた別の感染症との戦いがやってくることでしょう。今回のピンチはある意味チャンスとすべきであると言った医療者の方がいました。そうした方に教えていただいたことは、健康、医療等に注目が集まっているこのときに、これまであまり注目されてこなかった地域全体の健康への脅威を扱う公衆衛生学を特に若い方を中心に学んでいただくことで広く浸透し、将来に生かせるものとなるということです。

 

 WHOのホームページには、軽症の在宅患者を管理する場合のガイダンスとして、患者と家族には、在宅ケアの期間中を通して継続的な支援、教育、観察が提供されるべきであると記載されており、患者と家族が遵守すべき具体的な推奨事項が列挙されています。こういったものを参考に、専門分野の医師に監修していただいた上で、公衆衛生学や免疫学などの一般の人に分かりやすい、温かみのあるデジタルコンテンツなどをつくり、例えば無症状等で在宅療養中の若い方に、場合により教育現場や地域の会合などでも見ていただくなどして、感染者のケアとともに区民への普及啓発に取り組むことは大切なことと考えます。既存のものがあれば活用してもいいと思いますし、工夫次第で費用をかけずにできると考えますが、これについては要望し、次の質問に移ります。

 

 次に、オンラインによる区民活動の促進について伺います。

 

 コロナ禍でのこの半年間の間に、ちまたではZoom会議やオンライン飲み会などを通じ、上手に交流される方々が多くなりました。一方で、高齢者の方たちは集いがなくなったことで鬱状態になっている人が多いと感じます。私の地元のある地域団体からは、会議やイベントの中止が相次ぎ、オンライン会議の準備をしているが、区民活動センターや高齢者会館に区民が利用できるWi-Fiの環境整備をしてほしいという声がありました。いわゆるネット弱者のために会場参加者と自宅参加者に分けて開催をしたいということです。また、例えばなかのZEROホールなどで大きな会場で行うエンターテインメントや講座なども地元の区民活動センターなどを同時放送会場として行い、会場の分散化を図る仕組みを応援してほしいとの声もあります。さらには、コロナ禍で老人ホームに入所している家族と会えないことで悲しい思いをしている方を何人も見ています。私もその一人ではありますが、施設では何とかオンライン面談ができるように取り計らってくださっているところもあります。しかし、受け手側が端末機器を持っていない、使えないという問題があります。身近な区有施設の中で離れた家族や友人とつながるサービスを提供できるようにしてはいかがでしょうか。

 

 そのためにもWi-Fi環境整備が必要です。23区でも区内公共施設に全てWi-Fi環境を整え終わっている区が相当あるようです。中野区は、駅周辺のフリーWi-Fiのほか、災害時にも利用できる地域BWAの活用を目指しており、避難所には展開をされておりますが、つながりにくさもあり、地域情報化推進計画もいまだ改定されない中、日常活動での実用化は程遠いと考えます。

 

 高齢者が孤独となり、新型コロナ感染の前に衰えてしまう問題は待ったなしの喫緊の課題であります。区民活動の蘇生のためにも、区職員の業務が効率的に前進するためにも、今こそ優先的に、まずは区民活動センター、高齢者会館に環境整備をすべきではないでしょうか。区長の見解を伺い、この項の質問を終わります。

 

 2、子育て支援について、(1)子どもの権利条例について伺います。

 

 区は、過日の子ども文教委員会で子どもの権利条例の審議会をつくることについて報告をされました。子どもの権利条約が批准されてもなお体罰や虐待による子どもへの権利剥奪事件は後を絶ちません。そこで、児童福祉法では2016年の一部改正で子どもが権利の主体であることが規定をされ、2019年の改正では、児童の権利擁護、体罰禁止が法定化をされましたが、まだまだ浸透していません。このことから、私は、全自治体が子どもの権利条例を制定し、それに基づいた計画、施策を施行していくべきであると考えています。

 

 私は、保護者や教育関係者を含む全ての大人が子どもの権利を奪う事件を絶対に生じさせないための子どものセーフティネットをつくり、具体的な取組ができるよう早急に検討しなければならないと考えます。さらに言えば、虐待から子どもの命だけを救っても、児童保護施設等の中で子どもの権利が奪われている現状や家庭内でのネグレクト、両親のDVや教育虐待、しつけと区別がつきにくい体罰などがあり、これらの角度からの議論、課題の整理が必要です。

 

 そこで、中野区の条例制定の意義についてポイントは何か、伺います。

 

 また、条例制定の目的は既に明らかでありますが、期待される効果と区としての目標は何か、伺います。

 

 母子手帳には今年度から児童憲章とともに子どもの権利条約が併記をされました。よいことだと思いますが、このページを自ら見る人が極めて少ないと考えます。基本理念について少しでも知ってもらえるよう、例えば両親学級など何らかの機会を捉え、妊産婦、また父親等に対してこのページを活用して周知する機会を設けてはいかがでしょうか、区の見解を伺います。

 

 次に、トータルケアについて伺います。

 

 妊娠・出産・子育てトータルケア事業は、とうきょうママパパ応援事業を財源として10月から大幅な拡充が見込まれています。昨年の国の母子保健法改正の法案提出理由には、大要、母子の健康の保持、増進を図るため、出産後1年の間、産後ケア事業を行うことにより、出産後も安心して子育てができる支援体制を確保する必要があるとあります。これは、産後1年の母親が産後鬱に陥る可能性が高いことから、子育て支援の中でも最初のセーフティネットとなる事業であることが示されているものと考えます。産後鬱を減少ではなくてゼロとするという目標を持って実施すべきと考えます。その意味で、大幅な拡充のこのときにいま一度これらの事業の明確な目標設定をしてPDCAを回すことが大切と考えますが、区の見解を伺います。

 

 その際、これまで利用者の実人数を何度聞いても延べ人数しか出していないとのお答えでしたが、目標と効果を測るためには、やはり何人が実際に利用したのかをきちんと追っていくべきです。昨年の中野区の産後ケア事業を一つでも利用した実人数と、出生者数を分母として全体の何%の人が利用したのか、お答えください。

 

 そして、今回の事業拡充による今後の利用見込みを伺います。

 

 次に、家事・育児サポート事業について伺います。

 

 家事・育児サポート事業の中には3種類あり、家事のみの家事支援ヘルパー、育児のみのベビーシッター、そして、本人の家庭状況に合わせ家事、育児をトータルに支援する産後ドゥーラの中から利用者が選択する形になると聞いています。東京都の要綱では、家事・育児サポーターを示すものとして第1に産後ドゥーラを挙げ、以下にベビーシッターや家事支援ヘルパーを挙げています。区としても、それぞれの役割、特徴を分かりやすく示し、適切なサービスが受けられるよう促すべきと考えますが、見解を伺います。

 

 次に、多胎児の支援について伺います。

 

 今回、私は、多胎児の実情について、当事者ママたちでつくる杉並の双子会の方々や中野区民で現在4歳になる双子のいるお母さんからお話を伺いました。具体的に生の声を聞いて尋常でない苦労を改めて感じました。多胎児家庭の支援は単胎児の2倍ではなく、何倍もの継続的な支援が必要となり、プッシュ型の支援と外出時同行支援が必須と考えます。多胎児のママから衝撃を受けたのは、3時間以上続けて寝ることができるようになったのは3歳半になった頃からだということでした。特に1歳までは24時間休息はなく、週末パパが家にいてやっとワンオペ育児になるということです。それまでの平日は毎日連続気が狂いそうな状況を繰り返しています。

 

 出産前にサービスの登録を全て終えておくことは必須だったとのことです。ある意味障害者支援にも似た支援体制が必要であり、1家庭に1人の相談支援員がいなければ厳しいのではないでしょうか。相談があれば来てくださいではなく、サービスを並べて選んでくださいでもなく、全てコーディネートし、先回りして与えられないと、自分でカタログや冊子などを見る余裕もないのです。こうした状況をリサーチし、多胎児に関してはプッシュ型の支援ができる体制を整えるべきです。見解を伺います。

 

 また、今回タクシー補助などの拡充を評価いたしますが、外出時にはタクシー補助だけではなく、併せて人的な支援が必要です。2人の赤ちゃんと荷物を持っての外出は1人ではできません。家事・育児サポーターをうまく活用することができるように、コーディネートも含めた取組を要望したいと考えますが、併せてお答えください。

 

 次に、両親学級における父親への参画について伺います。今年7月、政府は、いわゆる夫の産休制度を創設する方針を固めたとの報道がありました。しかし、一方で、父親が育休等を取ってもあまり役に立たない、取るだけ育休も問題となっています。いわゆる名もなき家事ができない、同時並行での家事ができないなど、母親のようにはいかない場合が多いことから、出産前にもっと産後の女性の体のことや何をどうすればよいのか学んでおいてほしいとの声が多く聞かれます。

 

 そこで、まだまだ全体として参加の少ない区の両親学級の内容を改善し、特に多胎児家庭は父親が全員参加できるよう、オンラインでの開催なども促進しつつ、取組を向上させてはいかがでしょうか、伺います。

 

 この項の最後に、特殊かつ2倍以上かかる経済的な支援についても伺います。例えば双子を出産すると、洋服やおもちゃなど、同時に二つずつの購入が必要となります。また、ベビーカーは高価な双子用を購入し、乗り物等のドアに入らないことから前後式のものに、また、子どもの成長に合わせて大きいものにと3~4台の購入が必要となり、単胎児の2倍以上の出費となると聞きます。こういった声にも耳を傾け、支援の拡充を検討すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 

 中野区の多胎児出産は年間20組前後とのことです。全ての多胎児家庭が必要なサービスを受けることができたのか確認し、今後の分析につなげていただくことを要望し、この項の質問を終わります。

 

 最後に、学習支援について伺います。

 

 子どもは等しく教育を受ける権利があり、親からの愛情と教育をしっかり受けることは貧困の連鎖を断ち切ることになると確信します。しかしながら、希望する塾などに行かせてあげることができず、ふびんに思っている保護者も多いことと思います。昨年度実施した中野区子ども子育て家庭実態調査から見える学習支援のニーズはどうであったのか、結果と分析をお答えください。

 

 区では、小学6年生と中学1年生から3年生までの就学援助対象の子どもに、しいの木塾を行っていますが、しいの木塾の昨年、今年度の状況と課題の認識について区の見解を伺います。

 

 一方、学校外教育、学習塾などに使えるスタディクーポンというものがあります。スタディクーポンは2011年に法人を設立した公益社団法人が提供するもので、東日本大震災被災地において150名にクーポンを配布したそうです。利用者に成績向上の成果が明確に現れたということです。東京都では今年度からこのスタディクーポン配布事業に使える10分の10の補助メニューが入ったと聞いています。先行して渋谷区では、昨年度よりスタディクーポンを年間20万円分提供するとともに、大学生等のボランティアが定期面談を行い、進路・学習支援も行っているそうです。

 

 利用者の声としては、第1志望に合格できた、お金がない僕でも勉強していいんだと思えた、また保護者からも、不安が感謝に変わったなどの声が寄せられたそうです。まさに子どもの貧困による弊害を解決する取組と感じます。進学塾だけでなく、習い事にも活用できるとのことで、子どもたちに多様な選択肢を与えることができる取組と考えます。中野区としてもぜひ導入に向けて検討してはいかがでしょうか、伺って、以上で私の全ての質問を終わります。

 

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○区長(酒井直人) 甲田 議員の御質問にお答えいたします。

 

 まず1点目、新型コロナウイルス対策についての相談窓口体制等の構築についてでございます。国や都からの通知や情報提供の内容は多岐にわたるとともに専門性も高く、また随時発出されるものであります。そのため、専用窓口を設置する場合には配置職員には高度の専門知識とスキルが問われるところでございます。現在では介護・高齢者支援課の管理企画係が対外的な窓口の連絡先となっておりまして、担当部署へつなぐ仕組みとなっております。今後は、中野区介護サービス事業所連絡会や現場のニーズを把握しながら、専用窓口を設けている他自治体の実施方法も参考にして実効性のある事業所への支援を行ってまいります。

 

 続きまして、介護事業所のICT化支援等についてでございます。介護現場における人材不足への懸念からもICT化支援は必要であると考えております。第8期介護保険事業計画の策定指針案においても、文書負担の軽減や業務効率化を目的としたICTの活用などについて具体的な方策を記載することが求められております。一方、ICTに不慣れな介護職員も見受けられることから、ICT化に係る補助金の説明会や制度改正についての研修など、様々な機会を通じて介護現場のICT化を支援してまいりたいと考えております。

 

 次に、介護人材育成のための区の後押し等についてでございます。介護職員を育成するため、区としては確保、育成、定着のための事業を行っております。具体的には、介護職のイメージアップのための補助事業、それから介護人材の裾野を広げるための中野区認定ヘルパー養成研修、事業所職員を対象にした研修の実施、キャリアアップのための資格取得費用助成などを行っています。介護職員への慰労金の給付事業は東京都国民健康保険団体連合会が申請事務を受託しておりまして、コールセンターや電子申請請求のためのヘルプデスクも設けられているため、区としてはこれらの連絡先を事業所にしっかりと周知してまいります。

 

 次に、居宅サービス職員のPCR検査受診のための支援についてでございます。御指摘のPCR検査は、症状のある方の臨床診断や濃厚接触者に対しては、早期の診断や防疫対応の面からは有効な検査である一方、エッセンシャルワーカー等への定期検査としては、精度管理や検査の間隔、陽性時の事業継続の問題や防疫業務との連携の在り方等多くの課題を有しております。このため、区としては、都が実施する高齢者・障害者支援施設等における新型コロナウイルス感染症対策強化事業、こちらの成果を含め、その在り方について慎重に見極める必要があると考えております。

 

 続きまして、要援護者に対するPCR検査についてでございます。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、要援護者についても訪問診療などにおいてPCR検査の需要があることは承知しております。このため、区は、かかりつけ医が訪問診療の際に検体を採取し、PCR検査を実施できるように、地区医師会や訪問看護ステーションとの連携の下、個別の事案に合わせて必要な調整やバックアップを行っております。

 

 次に、自宅療養者支援についてでございます。自宅療養者支援について、保健所の保健師は毎日患者の心との状態について電話にて聞き取りを行い、重症リスクのある方についてはパルスオキシメーターを貸与するなど必要なケアを行っているところでございます。また、在宅療養終了時において精神的な不安があるような場合には、保健所の精神保健担当の保健師に引き継ぐなどのフォローも行っております。今後の新型コロナウイルス感染者の療養体制等を踏まえ、医師会等と連携しながら適切な支援の方法について検討してまいります。

 

 続きまして、区民活動センター、高齢者会館へのWi-Fi環境の整備についてでございます。区民活動センターへのWi-Fi環境の整備につきましては、今年度2か所の区民活動センターで集会室利用時にWi-Fiルーターの貸出しの試行を行っております。今年度の利用状況も踏まえ検討を行います。高齢者会館につきましては、今年度事務用として光回線によるインターネット整備を行う予定でございまして、その設備を活用して区民の皆さんが施設内で使えるよう検討します。

 

 次に、子育て支援についての子どもの権利擁護に係る条例制定の意義についてでございます。虐待や貧困、いじめなど、子どもの権利が脅かされている状況が継続していると認識をしております。区民に最も身近な基礎自治体として子どもの権利を守るという理念を地域全体で共有し、浸透させることが区の責務であると考えております。これを進めていくことが条例の意義であると考えております。条例を制定するとともに、様々な困難を抱えている子どもたちへの支援などを引き続き充実させてまいりたいと考えております。

 

 次に、期待される効果と区としての目標についてでございます。条例に基づき子どもの権利を守るという理念を地域全体で共有し、浸透させていくことで、児童虐待や貧困、いじめ等の人権侵害の防止につながると考えております。条例の中で区民共通の理念を定め、それぞれの生活、活動の中に子どもの権利の視点が取り入れられることにより、全ての子どもが生き生きと成長していける中野のまちを実現したいと考えております。

 

 次に、子どもの権利条約の周知についてでございます。条約の考え方につきましては、これから検討を進めていく本区の条例のもとになるものであるため、この条約の周知をすることも重要であると考えております。妊娠届やかんがるー面接、両親学級などの機会を捉えて母子手帳のページの説明を行うなど、効果的な手法を検討してまいります。

 

 続きまして、トータルケア事業の産後鬱に関する目標設定についてでございます。子ども・子育て支援事業計画では、すこやかな妊娠・出産の支援の指標として、3か月児健康診査での産後鬱アンケートにおけるハイリスク者の割合を掲げ、令和6年度に割合を減少させることを目標としております。妊娠・出産・子育てトータルケア事業は、妊娠、出産、子育ての切れ目ない支援体制を整備し、安心して子育てできる環境を整備することを目的としており、産後鬱の防止も包含しております。今回の事業の拡充は、母子保健法の改正も視野に入れて、産後鬱の防止も含め、妊娠・出産・子育ての切れ目ない支援を行っていくものであり、既存事業の拡充や新規事業を実施することにより産後の鬱を減らすことに貢献するものでございます。今後も事業の成果を検証し、改善を進めるとともに、必要に応じて目標設定の見直しも行ってまいります。

 

 続きまして、産業ケア事業の利用実績と今後の見込みでございます。産後ケア事業は、ショートステイ、デイケア、ケア支援者派遣の3種類があり、それぞれの利用実人数と出生者数に対する利用率は把握しておりますが、3種類合わせた利用実人数は把握できておりません。参考までに令和元年度の実績としては、出生者数は2,354人、利用実人数と利用率は、ショートステイは223人で9.5%、デイケアは548人で23.3%、ケア支援者派遣は198人で8.4%でございます。

 

 支援やサービスが必要な方に届いているのかを把握するためにも、産後ケア事業の利用実績について利用者ごとに把握できるよう、必要なシステム改修については検討してまいります。

 

 産後ケア事業等の拡充により、今後の見込みとしては年間換算で産後ケア事業は約60人の利用、家事・育児支援事業は約200人の利用を見込んでおります。

 

 次に、産後家事・育児支援事業の周知でございます。産後家事・育児支援事業については、区のホームページに事業ごとの特徴や具体的な支援内容などを分かりやすく掲載いたします。また、利用者が求めるサービスが適切に利用できるよう、かんがるー面接実施時や妊産婦向けの講座など、様々な機会を捉えて丁寧な説明を行い、利用者が求めるサービスが適切に利用できるよう工夫してまいります。

 

 次に、多胎児家庭へのプッシュ型支援でございます。多胎児家庭は、同時に2人以上の妊娠・出産・育児をすることに伴う身体的・精神的負担や、外出時の不自由などの多胎児家庭特有の悩みを抱えているケースが多いものと認識しております。多胎児家庭につきましては妊娠届や乳幼児健診の際に把握していますが、これまでも丁寧な説明を行っておりましたが、多胎児家庭に対してはサービスの内容について充実を図っていくことから、より丁寧な説明を行い、適切なサービスを受けられるよう工夫してまいります。

 

 次に、多胎児家庭の外出時同行支援でございます。家事・育児サポーターは外出時の同行支援としても利用できることを多胎児家庭に対して十分説明してまいります。

 

 次に、両親学級の内容の充実等についてでございます。中野区においては両親学級はこんにちは赤ちゃん学級として実施しているところでございます。沐浴、家族の妊婦体験やおむつ交換などの実習と妊娠・出産・産後の身体の変化についての講座などを実施しております。実習があることや参加者間の交流を促すために集合型の事業として実施しております。講座については、今後は育児だけでなく、家事についても盛り込むなど内容の充実を図ってまいります。併せてオンラインでの講座開催などについても今後検討してまいります。

 

 次に、多胎児家庭への支援の拡充でございます。今回、多胎児家庭への支援策として、乳幼児健診などの母子保健事業や多胎児家庭を対象とした交流会等に参加する際の移動経費補助を新設したいと考えております。また、産後家事・育児支援につきましては、利用時間数を大幅に増やし、利用期間を産後6か月から3歳までと拡大するなど事業の拡充を考えております。また、多胎児の育児経験者家族との交流会や保健師等の専門職や子育て支援団体による相談事業など、多胎ピアサポート事業を充実させてまいります。このような場を通じて多胎児家庭の声を聞き、効果的な支援策を検討してまいります。

 

 続きまして、貧困家庭の学習に関する現状でございます。昨年度に実施した子どもと子育て家庭の実態調査では、低所得、家計の逼迫、子どもの体験や所有物の欠如の三つの要素によって子どもの生活困難度を分類し、生活困難度別に子どもの生活実態を比較するなどの分析を行ったところでございます。実態調査において学習環境に着目すると、生活困難度が高くなるほど経済的な理由で学習塾や習い事に通わせることができない割合や、自分専用の勉強机を欲しいが持っていない割合が高くなる傾向にあるなど、生活困難度により子どもの学習環境に差が生じている傾向が見られました。このことから、学習塾や習い事に関するニーズや家庭学習の支援に関するニーズがあると認識をしております。

 

 次に、しいの木塾の現状と課題についてでございます。小学校6年生の利用者は、昨年度は45人、今年度は41人、中学校1年生から3年生の利用者は、昨年度は151人、今年度も151人でございます。小学生の受講者数は定員の半分程度にとどまっている現状でございまして、保護者や関係者に対してしいの木塾の役割や学習の習慣づけの重要性について理解していただくことが必要と認識しております。現在、小学校6年生を対象としておりますが、より基礎的な学習から身につけ、高学年でのつまずきをなくすことが必要であり、対象学年を広げることを検討課題としております。

 

 最後に、スタディクーポンの導入についてでございます。スタディクーポンは今年度から都の包括補助事業において、被保護者自立促進事業のメニューの一つとしてクーポン券方式による学習環境の支援が設けられたところであります。この事業は、子どもの学習に関して消極的な保護者に対し、相談・支援などの働きかけを行い、学習塾等をコーディネートするなど子どもの学びの選択肢を広げることができ、学習習慣の確立や学習意欲の向上につながる取組であると認識しております。子どもが夢と希望を持って成長できる社会の実現に向けて、しいの木塾など既存の学習支援の取組を踏まえつつ、スタディクーポンの導入について検討してまいります。