本日、一昨日降った大雪がとける勢いの良いお天気になりました。
午前中、地元の「松ヶ丘助産院」の見学会を視察しました。
この助産院は、お産はもちろんのこと、産前の安産のための体づくりから、産後のケアとして「産後入院」をやっています。
アットホームな木のおうちの助産院で、妊産婦さんはお産や子育ての不安や疲れを取りのぞいてくれ、リラックスしながら何日か過ごすとができます。食事も三食、野菜中心の美味しい食事を出してくれます。
厚生労働省は今般、補正予算案で「地域における少子化対策の強化」を盛り込み、結婚から妊娠・出産、育児までを地域の実情に応じたニーズに対応する地域交付金を拡充しようとしています。
その中で、「産前・産後サポート事業、産後ケア事業等」というモデル事業が出てきました。
公明党では、ずっと前から推奨してきた産後ケアの充実。国もやっと本気になってきました。
現代は、35歳以上の高齢出産が2人に1人となり、親は高齢であったり、仕事をしていたり、そのまた親の介護をしていたりと、里帰り出産どころか、親を頼ることはできない妊産婦さんが増えています。
親がそばにいたとしても誰でも「産後うつ」になってしまう可能性はあり、専門的な知識をもった先輩が寄り添って聞いてくれ、アドバイスしてくれるほど頼もしいことはありません。
こんな素晴らしい施設がもっと増えてほしい、全ての妊産婦さんが、安心して自信をもって育児をしてほしい
甲田ゆり子は、平成25年第2回定例会一般質問で「産後ケア」について質問しています。
以下議事録を掲載いたします。
3番、子育て支援について。
1点、産後ケア体制について伺います。公明党はこれまで子育て支援については、妊婦健診の助成、出産育児一時金、子ども医療費など、1人の母親が子どもを産み育てる際の支援に全力で取り組んでまいりました。少子化、女性の社会進出が進み、保育園待機児の問題もありますが、それに加えて昨今、出産の高齢化、核家族化も進む中、出産時の母親の不安、悩み、ストレスが増大している状況です。そのような中、産後のケア体制の需要が高まっていますが、その必要性について区長の御見解をお伺いいたします。
妊娠・出産は女性の心身にとって大事なときであり、「産後の肥立ち」と言われますが、出産後は1カ月ほど無理はしてはいけないと言われています。しかし、昨今は高齢出産の母親が多く、両親は頼れず、里帰りもできずに御苦労されているお母さんが少なくありません。本来、地域には、子どもが生まれたらみんなで育てるという意識が根づいていればよいのですが、孤立しているお母さんも多いのが現状です。育児不安の増加、虐待事例の増加なども深刻化しています。中野区の新たな子育て支援の取り組みとして、産後ケア体制の整備を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
私は、世田谷にある武蔵野大学附属産後ケアセンター桜新町を視察しました。助産師歴35年のセンター長を筆頭に、充実したスタッフがそろい、産院を退院した親子が一緒に入院して心身ともにゆっくりとしながら、24時間体制のケアサービスを受けることで、育児に対するアドバイスにより不安を解消し、自信を持って退院できるというものです。世田谷区では5年前より産後ケア事業としてこのケアセンターと連携をして、ケア料金を助成しています。また他の自治体で、このケアセンターを区民が利用できるよう支援を行っているところもあります。
今般、政府は産後ケアセンターを全国で整備する方針を打ち出しました。モデル事業を行った上で支援していく仕組みをつくるということですが、中野区としても、例えば助産所に宿泊施設を併設する形などさまざまな形態について、他の先進自治体を調査した上で今後検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。御見解を伺って、この項の質問を終わります
答弁
○子ども教育部長(髙橋信一) 私からは、子育て支援におけます産後ケアについてお答えいたします。
初めに、産後ケアの必要性でございます。家族の支援を得られず、母親が1人で新生児を育てるなどの事例がふえていることは認識してございます。区はこれまでも出産前後を対象に育児支援ヘルパーの派遣、家事援助、訪問事業など、さまざまな支援を実施しているところでございます。今年度からは全乳児対象にサポートファイルを3カ月健診の際に配布いたしまして、乳幼児期の子育ての支援や、子育て中の不安の軽減を目指してございます。こういったサービスを充実していくことが大切であると考えています。
続きまして、産後ケア体制の整備とケアセンターの検討についてでございます。産後ケアの施策については、このほかに、先ほど申しました家事援助、訪問事業のほかに、産前産後におけます小児科で使います相談券事業や歯科健診事業など、区はさまざまなものを実施してございます。