7月24日

午後、高石市にて母子健康センター(高石市羽衣)http://www.eonet.ne.jp/~ztakaishi/b/info.htmlを視察しました。

全国でも希少な公立の助産施設ですが、昭和38年に設置され、最初は助産所として市で運営していましたが、平成15年から施設再整備にあわせ、母子健康センターの財団法人への委託という形になったそうです。(平成18年からは指定管理制度として指定、平成24年度からは一般財団法人へ移行)

敷地も広く立派な施設ですが、分娩件数が医療機関ほど多くなく、助産師がひとりひとりの妊婦に産前から大事にかかわり、話し合うことで信頼関係を深めて、自然分娩で安心して出産ができるよう、心配りがなされています。

出産後の母子の相談も助産師が行い、他の医療機関で出産された方も含めて、赤ちゃん交流会や両親学級を定期的に行なっています。

やはり、こういう場所で安心して産みたいと考える妊産婦が増えてきたのでしょう。平成23年頃赤字だったセンターの決算状況も25年度には黒字に回復しました。助産師さんの頑張りがあってのことだと思います。

施設の中も見学させていただきましたが、個室の部屋には全室洗面もトイレもついていて、食事をするスペースも交流が生まれるようなゆったりした気持ちの良い場所でした。



何よりも、助産師さんの丁寧であたたかい対応に母子は健康になっていくものだと思います。

これで、「産前産後ケア」を行なっている施設は以下の全国4か所を視察することができました。

①世田谷区桜新町の産後ケアセンター

②当地、中野区の松ヶ丘助産院

③和光市のわこう助産院

④高石市の母子健康センター

それぞれに特徴がありますが、やはり、産前産後ケアを充実させるのは、助産師さんの力が大きいということをさらに感じました。

産前産後は、人と人とのつながり、自分を大切にしてくれる人がいる、安心して過ごせる、そのような場所を求めているのではないでしょうか。

参考

視察でいただいた資料に掲載されていました。

----「産後ケア」の定義-----

出産後4か月までを目安に、母子の疲労回復、赤ちゃんへのケア(コミュニケーションの取り方、母乳のあげ方、オムツの替え方など)実践的習得、母親自身の身体的セルフケア能力の向上、母親の仲間づくり、地域の子育て情報の提供、児童虐待の早期発見を目標に、宿泊も可能な形で産後に提供するケア。産後4か月を目安にしている理由は、0歳児における児童虐待の7割が3か月未満である結果)にもとづくものである。

出典

住民主体のソーシャル・キャピタル形成活動プロセスと支援体制に関する介入実証研究

平成23年度総括研究報告書

研究代表者 : 福島富士子 

平成24年3月

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