日本こども縁組協会が主催の「特別養子縁組フォーラム・~祝・養子あっせん法案成立!どうなる?これからの特別養子縁組~」に参加させていただきました。(本日、衆議院議員会館にて)
司会は、一般社団法人アクロスジャパンの代表、小川多鶴さん、コーディネーターは、認定NPO法人フローレンスの代表、駒崎弘樹さん。
そして、登壇議員は、野田聖子(自民党)衆議院議員、木村弥生(自民党)衆議院議員、遠山清彦(公明党)衆議院議員、田嶋要(民進党)衆議院議員。そのほか、厚生労働省 吉田・雇用均等・児童家庭局長、林・同家庭福祉課母子家庭等自立支援推進官でした。
民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法案が昨年12月に全会一致で成立。
今後、ガイドライン作成等を経て、2年以内に施行されます。この法案に尽力された議員の方々からの生々しい苦労談をはじめとした経緯もお聞きでき、とても勉強になりました。
参加者からの質疑応答も、新聞記者、不妊治療にあたっている医師、養子縁組家庭を支援する会の方、日本財団の方などから様々、建設的な鋭いご意見が出ました。
施行までのこの1年余りが大事な時期でもあります。よりよい法律にしていくためにも現場からの忌憚のない意見を聞いていくという政治家の姿勢は素晴らしいです。
今後、少子化時代にあって、子どもの命を一番に考えるうえでの様々な選択肢を応援する法律へと成長してもらいたいと感じました。
参考
日本全体の出生率が100万人を切った中、中絶をされている命が180万人を超えているという衝撃的な事実があります。
そして虐待死事例のうち一番多いのは、生後24時間以内のいわゆる0歳0か月0日の虐待死です。
また、せっかく産まれてきても、家庭の味を全く知らずに施設で育つ子どもが全国に4万6,000人。日本では、社会的養護を必要とする児童の実に9割近くが施設で育っています。
現在、産前産後の切れ目ない支援を推進していますが、これはあくまでも医師の診察を受けて母子手帳をもらった妊婦に対してのものであり、一方で、レイプをはじめ、望まれない妊娠をした人や、経済面その他の理由で、産んでも育てられない妊婦の中には、誰にも相談できず、孤立し、最悪のケースに至る人もいます。
一人でも多くのお母さんと赤ちゃんの命を救う、法制度の改善が時代の変化とともに切望されていました。
育てられない親がいる一方で子どもが授からない人がいる家庭に縁組をしていくことも大切です。
その過程において、善意の民間団体もあれば、人身売買のような取り締まるべき団体もあり、その解決のための「都道府県の許認可制」と「国からの支援」というものが整備されることが待たれていました。
しかし、多様な価値観を認めるという意味で、画一的な養子縁組だけではなくて、本当は産み育てたいのであれば、その母親の思いを最大限に尊重し、伴走し親子ごと支援していくということも必要です。
子どもの幸せを第一に考えた相談支援、里親支援、養子縁組を追求していかなればならないと思っています。