甲田ゆり子一般質問速報(2021.9.13)
答弁は概要メモです。
2.障がい児の地域包括ケアについて
本年6月、医療的ケア児支援法が成立し、今月より施行されます。
Microsoft PowerPoint - 13_【資料7】「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」について (mhlw.go.jp)
医療的ケア児は、全国的に増加傾向にあるとのことです。
私は、生活全般に最も支援が必要な医療的ケア児、難病や小児がん、そして、障がいのあるお子さんにとっての地域包括ケアの仕組みを順次構築すべきと考えています。
①中野区の医療的ケア児と難病や小児がんの子どもはそれぞれ何人ほどいてどのように把握しているのでしょうか。伺います。
◆答弁◆
医療的ケアが必要な子どもは50名おり、障害児通所支援や、訪問看護ステーション、障害福祉サービスの利用等により状況を把握している。
(小児慢性特定疾病は厚労大臣が指定する疾病であり、必ずしも難病指定ではないが)小児慢性特定疾病医療費助成の令和2年度の申請者数は97名である。
小児慢性特定疾患医療費助成の対象者のうち、「がん」に該当する方を抽出すると、令和2年度は14名。(コロナの影響で受給者証の更新が自動更新で例年より少ない申請である。)
②それら当事者に対するワンストップの相談と支援の仕組みをつくるべきではないかと考えます。
国は、医療的ケア児のために関係機関が協議の場を設けている松戸市のモデルを参考に、協議の場の確保、及びコーディネーターの配置を求めています。中野区は第2期障害児福祉計画において、対象児のための連携の場の確保、同じくコーディネーターの配置については、令和5年度までに完了する、としていますが、今後どのように進めていく検討をされているのか伺います。
※第2期障害児福祉計画(P104) nakanokushogaisha_keikaku.pdf (tokyo-nakano.lg.jp)
◆答弁◆
医療的ケア児や難病や小児がんの子どもには、地域において必要な支援を受けることができるよう、医療機関、訪問看護、障害福祉サービス、保育、教育等、多くの支援機関が有機的に機能し、対象児についての情報や支援内容を共有するための体制整備が必要であり、そのための連携の場については、関係部署内で協議をすすめていく。
保護者支援も含めた総合的な支援を行うためのコーディネーターの配置については、すこやか福祉センター等の保健師による東京都の医療的ケア児コーディネーター研修の受講を計画している。
③患者の基幹病院だけでなく、地域におけるかかりつけ医、訪問看護・介護などの在宅医療のネットワークがあれば、災害時や感染症など、いざと言う時に安心です。ゆくゆくは、保育所支援や通学支援、親の会等のピアサポート支援などにおいても、地域で包括的なケアができることが理想的であると考えます。中野区医師会の中には、有志で小児在宅メーリングリストを作成して、こうした支援を開始されようとした小児科の医師がいらっしゃり、先日会派の久保議員とともにお話を伺ってまいりました。
このような医師等にも協力を仰ぎながら、医療的ケア児の「在宅医療・介護のネットワーク」の構築を支援し、まずは可能なところからモデル地域を作ってみてはいかがでしょうか。
◆答弁◆
中野区医師会の小児在宅医療に取り組むネットワーク活動については、承知している。
今後、中野区としてのモデルケースを構築していく際には、中野区医師会をはじめ、中野区で先駆的活動をしている方たちのご意見を参考にしていきたい。
④障害児施策と一口に言っても、発達に課題のあるお子さんから、身体の障害、そして重症心身障害までと幅があります。
その中で特に重症心身障害児・医療的ケア児については、強力に支えていく施策を推進することが必要であり、そのために国の障害福祉政策にも精通した、責任を持って推進する部署をつくるべきと考えます。
そのうえで、障がい児を支える地域医療・生活支援も含めたリソースを洗い出し、情報を常に更新しながら、障害「児」から障害「者」となっても一貫して切れ目なく支援できる体制づくりを急ぐべきと考えますが、区の見解を伺います。
◆答弁◆
区は、利用者の声を反映した重症心身障害児(者)在宅レスパイト事業の拡充等により、医療的ケアが必要な方への環境整備や支援の拡充を図ってきたところである。
障害児支援については、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律が成立し施行されることもあり、区としての喫緊の課題であり、すこやか福祉センター、障害福祉課、子ども特別支援課が中心となって支援体制づくりを進めていく。