一般質問のご報告その3です。

 

産前産後ケアについては、何度も質問してきていますが、

今回は「面接者全員にケアカードを手交するべき」という、ピンポイントに絞った質問です。

 

利用するためには、妊娠期の面接(かんがるー面接)時に「ケアカード」をもらわなければならないのですが、面接の時のヒアリングのされ方、妊婦さん本人の受け止め方によって、「産前産後の支援が必要かどうか」の判断が変わってしまいます。

「支援が必要」と認めてもらうというより、本来は、「妊産婦さん全員が支援の必要な人」として利用カードを渡す、としてもらいたいのが本音です。

しかし、厚生労働省が未だ、「支援が必要と認める者」という定義を外していないことから、自治体では慎重になっているということもあります。

慎重になる理由は、財源のことや担い手の確保など、もちろん課題はあります。

しかしながら、本当に支援が必要な人に届かなければ折角の政策に穴があいているようなものです。

今回の質問で、しっかり動いてもらいたいと願っております。

 

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産前産後の支援について

 

はじめに、産前産後ケアの周知について伺います。

 

①産前産後の支援のメニューと流れについては、今一度、一般区民にも分かるよう周知・広報をすべきではないかと考えますが区の見解を伺います。

 

◆答弁◆

現在、妊産婦に対しては、母子手帳の交付や妊娠中期のかんがるー面接のほか、妊娠後期の経過確認の際も含め、産前・産後ケアサービスに関する情報提供を行っており、妊産婦以外の方に対しても、区報やホームページの掲載を通じて広報を行っている。

今後も、産前産後ケアサービスの内容や利用の流れなどについて、多くの方にご理解いただけるよう、区報などを通じて広報に努めてまいりたい。

  

次に、産後ケアを必要な人が受けることのできる体制づくりについて伺います。

 

②産後ケア事業の利用者について、厚生労働省のガイドラインでは、「支援が必要と認められる者」とされていますが、まだまだ必要な人に届いていない実態があります。

産後ケアが必要かどうかの認定や承認は、主に産前の「かんがるー面接」時に申請を受けて行われています。すなわち、面接時のヒアリングにより、必要があると確認された場合に申請でき、ケアカードが発行される仕組みです。

しかし、その時は、産後ケア事業が必要ないと感じていても、その後の変化で必要になるケースも多いことから、産前・産後の体調や環境の変化にも的確に対応できるよう、面接や説明方法などを改善すべきではないかと考えますがいかがでしょうか。

 

◆答弁◆

産後ケア事業の利用承認については、かんがるー面接以にも、妊娠32週に行う保健師からの状況確認のほか、妊産婦からの申し出に応じ、訪問やオンラインによる面接により状況を確認し、逐次、行っているところである。

助産師会にもご協力をいただき、かんがるー面接時に支援が必要な方への利用承認が的確に行えるよう、面接の進め方や説明方法の改善を進めているところである。

 

 

③改善方法のひとつに、産後ケア事業を利用するために必要となる「産後ケアカード」については、面接が行われた際には全員に一旦渡し、体調等の変化に応じて必要となった場合、本人がすぐ利用できるようにするべきでないでしょうか。

全員に渡すことで、利用者が増え予算が膨らんでしまうから難しいと考えるのか、それとも、中野区が先進的に進めてきた大事な事業として、すべての必要な人・必要な時に利用していただき、中野区で子育てして良かったと思っていただくか、このどちらかの選択であると考えます。

面接時に、産後支援を必要と認めず、ケアカードは渡さずに、「困ったらその時はすこやかに来てください」と言われた例が少なからずあると聞いています。

妊娠中期の面接時には、よく分からずにそんなものかと思ってしまうことが多いようです、が、産後本当に困った時というのは体調も悪く、再度自分から面接に行くことは困難な状況であります。また、産後うつや虐待のリスクを生んでしまいます。

このことから、「困ったらすぐに産後ケアの利用につながる」という仕組みを作るべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 

◆答弁◆

厚生労働省のガイドライン等によれば、産後における心身の不安や育児不安、その他支援の必要性を市区町村が認定し、産後ケア事業の対象者として決定するものとされている。

かんがるー面接時に、すべての方に産後ケアカードをお渡しすることにより、必要時、早期にサービスが利用でき、利便性の向上につながると考えるが、支援を必要とする方が適切にサービスを受けられるよう、担い手側の体制も踏まえ、子育て先進区実現の観点から検討してまいりたい。

  

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