令和4年(2022年)第4回定例会で一般質問に立ちました

2022年11月28日

甲田ゆり子一般質問

.子育て支援について

(1)妊娠・出産・子育ての伴走型支援について

(2)不登校の子どもへの支援について

(3)里親家庭の支援について

(4)その他

 

.多様性の象徴としてアール・ブリュットを活用したまちづくりについて

 

.上高田地域の防災まちづくりについて

 

.健康施策について

(1)帯状疱疹ワクチンについて

(2)高齢者の補聴器購入助成事業について

(3)その他

 

.その他

(1)高齢者のスマートフォン利用に対する支援について

(2)犯罪被害者の相談支援について

(3)その他

質問要旨は以下の通りです

.子育て支援について

(1)妊娠・出産・子育ての伴走型支援について 

  政府は、今回の総合経済対策の中で、「支援が手薄な0歳から2歳の低年齢期に焦点を当てて、妊娠時から出産・子育てまで一貫した伴走型相談支援の充実を図るとともに、地方自治体の創意工夫により、妊娠・出産時の関連用品の購入費助成や産前・産後ケア・一時預かり・家事支援サービス等の利用負担軽減を図る経済的支援を一体として実施する事業を創設し、継続的に実施する」とした。

 これを踏まえ、早速、令和4年度補正予算に、「出産・子育て応援交付金」が計上されている。

 これは、東京都が先行して行ってきた事業の拡充策となっているため、中野区をはじめとする都内自治体では、これまでの取り組みを生かしながら効率的・効果的に拡充をはかることが大切である。

 なかでも、中野区では2015年より「妊娠・出産・子育てトータルケア事業」を実施し、国や東京都をリードしてきた先行自治体であり、当区をモデルとして国が追い付いてきたものと評価しているが、 今後のポイントは伴走型相談支援をどのように行っていくか、が大事であると考える。

支援メニューを拡充するだけでは伴走型とはならない。誰もが制度の狭間に落ちてしまわないよう、「寄り添って繋げる人や機関」が無ければならないと考える。

   今般の国の支援策拡充を受け、さらなる取り組みが可能になるのではないかと考えるが、中野区として、「子育ての伴走型支援」とはどのように考えるのか。

   一人ひとりに寄り添って支援する伴走型支援は、子どもの地域包括ケアシステムの重要な要素であると考えるが、支援拠点や人材配置が課題であり、現状のすこやか福祉センターだけでは、実施体制として不十分である現在子ども・教育部と地域支えあい推進部などにまたがっている子育て支援策を統括できる体制をつくるべき。すなわち、伴走型支援の軸となる部署や、地域子育て支援拠点を新たに設置し、伴走型支援のコーディネートを担う機関を明確にすべきではないか。

施策が拡充される場合、担い手の育成が急務である。面談や産後ケア、家庭訪問事業などを行う「担い手」を育成することに取り組んではどうか。

  また、在宅家庭の保育、多様な働き方の家庭に対する「一時預かり」の拡充も必要である。現状、3歳未満の乳幼児の夜間の一時預かりやショートステイは乳児院のみである。こどもショートステイ協力家庭の預かりは、3歳以上となっているため、利用が限られてしまうとの声もある。対象年齢を引き下げ、1歳児からも可能にすべきでは。

  一時預かりの強化に欠かせないファミリー・サポート事業についても抜本的な改革が必要と考える。周知だけではなく、利用支援の課題を的確に把握するため、現在の協力会員・利用会員に対するアンケート等を行って制度の改善を検討してはどうか。

➅産後のデイケアを行う助産院は、地域バランスに偏りが出ているため、賃貸物件を活用して事業を行おうという民間の動きもある。施設の修繕に関する国の補助については、これまで自治体や事業者が「所有している物件」のみが対象とされていたが、国が令和5年度から、「賃借物件」まで対象に加えると聞いている。これを受け、中野区としては先進的に仕組みを整えるべきと考えるがいかがか。

 

(2)不登校の子どもへの支援について

教育センター内の教育相談は、不登校児童・生徒のうち、23割の方にしか利用されていないと聞いています。教育相談の機能強化を図っていくべき。また、何よりも、学ぶ機会の確保と充実が重要。

  中野区の小中学校では、フリースクールやNPOとの連携や、自宅でも参加できるオンライン授業・動画の配信などの現状はどのようになっているのか。

➇不登校の理由はさまざま。一人ひとりの児童・生徒に丁寧に関わり、対応策を講じていくことができるスクールソーシャルワーカーを、国の示している基準での「中学校区に1名」の配置として拡充すべきと考えるがいかがか。

(3)里親家庭の支援について 

   児童相談所開設により、里親支援機関は今年度から委託を開始した。その主な役割は、里親の周知、研修、サロンの開催とのこと。先般の、子ども文教委員会において、中野区の里親家庭は、養子縁組の8家庭と、養育家庭の17家庭との報告があった。それぞれについて里親支援機関が実施したサロン(等交流事業)の開催状況と実績を伺う。

養育家庭の支援について、傷ついた子どもを養育していく過程で、幾度も壁にぶつかる場面があり、ピアサポート的な支援や、経験豊富な里親の先輩からの助言・サポートが大変重要であると聞いている。区として積極的な支援策を行い力強く支えていくべきと考えるがいかがか。

 

. 多様性の象徴としてアール・ブリュットを活用したまちづくりについて 

私はこれまで、中野が大きな発信源のひとつとなってきたアール・ブリュットについて幾度も質問に取り上げてきた。

⑪単なる文化・芸術の一つとしてではなく、中野区の多様性を尊重するという基本的な構想を実現する上でも、アール・ブリュットのもつ魅力・無限の可能性を今こそ生かしてまちづくりを行うべきと考える。多様性の象徴として、心が洗われる素敵な作品が常時区民の目に触れられるようにすることで、より多様性への理解が深まるのではないか。見解を伺う。

アール・ブリュットの活用方法として、新庁舎が誰にでもやさしい区役所を目指すのであれば、区民が使用する場所、たとえば会議室やロビーなど、来庁者が目にするような場所に常時展示してはどうか。

  新庁舎のオープンの際に展示会を開くなど、区が率先して広める取り組みを行ってはいかがか。すでに毎年行われている商店街でのまちなか美術館としての展示イベントとも連携し、同時期に庁舎内で展示会を開くなど、中野区のシティプロモーションのひとつとして活用を進めてはどうか。取り組みが一過性のものとならないよう、定期的な開催を可能にする運営方法も検討すべきと考えるがどうか。

  併せて、今後長期にわたる駅周辺の再開発等の工事期間中のまちに、彩りを与えるため、例えば工事の仮囲いなどにアール・ブリュットの作品の掲示をするなどして取り入れてはどうか。

 

3. 上高田地域の防災まちづくりについて 

上高田では、地域住民主体の「上高田一・二丁目及び三丁目周辺地区防災まちづくりの会」が、地域の防災性と住環境の向上に向けて具体的なまちづくりルール等の検討を行って提案書を策定し、過日その報告会が開催された。提案書の中では、地域の声やその解決を望む声が多く出され、まちの課題が住民目線によって浮き彫りになった。地域の方々は、これまでの活動から、防災に対する思いだけでなく地域をよりよくしていこうとして活動されている。

⑮区は、上高田一・二・三丁目地区における防災上の課題についてどういった認識を持っているか伺う。

区として上高田地区の防災性向上のためにどのようなことを具体的に行っていくのか、今後の取り組みについて伺う。

  ハード面だけでなく、「日頃の地域の防災意識の向上」や「地域の支えあい」といったソフト面の取り組みについても提案されている。

区としても、防災を所管する部署が連携して解決策を講じるべき。この提案や区の取り組みについて地域住民はもとより、庁内の担当以外の組織にも広く周知していくことが大切と考えるが区の見解を伺う。

 

.健康施策について

(1)帯状疱疹ワクチンについて

我が会派として、交付金を活用してのワクチン助成事業を求めてきた。区として検討した結果、近くスタートする予定と聞いている。

23区先行自治体の文京区でも、つい先日、生ワクチンのみの助成から、効果が長いとされる不活化ワクチンも選択できるように変更すると聞いている。中野区も、両方のワクチンを選択できるようにする事が望ましいと考えるが、区としてどのような施策としていくのか伺う。

 

(2)高齢者の補聴器購入助成事業について

加齢性難聴の補聴器の購入助成については、我が会派として、議会での議論を経たうえで適切に事業を開始すべきと考えている。昨年10月の陳情審査の議論の中で区は、東京都の「高齢社会対策区市町村包括補助」という制度があるものの、活用要件が限定されている事や、東京都と協議が必要な事などを挙げられていたが。

⑲都の包括補助を受ける場合の年齢や所得などの基準について伺う。

⑳区は、「今後実施による効果、区民間の公平性や制度の持続可能性、また他区の実施状況も見極めながら検討していきたい」としていたが、その後、令和3年度、4年度での変化等があったかどうか、また、検討状況について伺う。

 5.その他

(1)高齢者のスマートフォン利用に対する支援について 

㉑スマートフォンの利用に関する体験会や相談会開催の周知をするためには、毎週決まった場所で定期的な開催をすべきと考えるがいかがか。また、定期的な開催にあたって、成功のカギとなるのは広報の仕方だと考える。ポスター掲示など、東京都の補助事業等をしっかりと活用すれば、まだまだ工夫の余地があるのではないか。検討状況を伺う。

㉒スマートフォンの購入・機種変更のことや、キャッシュレス決済、マイナポイントについても同時に教えるようにしてはいかがか。

(2)犯罪被害者の相談支援について

先日、電車内で痴漢の被害に遭った若い女性からの相談に対応し、中野区の犯罪被害者相談窓口へとつないだ。警察の不手際もあり、精神的なダメージを余儀なくされていだが、相談員の丁寧で心強いサポートがあり感謝している。このような取り組みがあることは中野区の誇りと感じる。

さらに、先日、犯罪被害者週間にちなみ、区役所1階の特別集会室にて6日間にわたって「ミニ・生命のメッセージ展」が開催されていた。犯罪事故により尊い命を失くされたご遺族からのメッセージが多数展示されており、心揺さぶられる機会となり、このようなことも大事な取り組みをもっと周知することが重要と感じた。

㉓今後、相談員体制のさらなる拡充とともに、窓口についての案内・広報にさらに努めるべきと考えるが見解を伺う。

※答弁は後日区議会議事録にて公開後掲載いたします。

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