須賀川市は、ゴジラやウルトラマンの産みの親で「特撮の神様」とされる、円谷英二氏(1901-1970)の出身地。
その強みを最大に生かした「円谷英二ミュージアム」を併設し、図書館を核とした複合施設の市民交流センターが「tette」 です。
円谷英二ミュージアム : https://s-tette.jp/museum/005290.html
須賀川市では、東日本大震災の甚大な被害をきっかけに、ピンチをチャンスにしたまちづくりをしたそうです。
通常、自治体がつくる複合施設では、図書館は図書館、交流スペースや子どものスペース、貸し出しのお部屋などをしっかりくっきりと明確に分けるものと思いますが、ここは違います。
施設の機能を、「あそぶ」、「あつまる」、「しらべる」、「まなぶ」、「かなでる」、「つくる」、「はぐくむ」、「であう」などというカテゴリに分け、縦割りではなく、「融合させる」ということにしたそうです。
例えばクッキングルームでは料理の本、音楽室では音楽の本など、そのカテゴリの中で関連する専門書などを図書館スペースに行かずにその場で手に取ったり借りたりできるのが特徴です。
騒がしい図書館を目指した
もちろんメインのライブラリーにはしっかりと蔵書を備え、静かに勉強できるスペースもありますが、殆どのスペースでは、中高生が友達同士でおしゃべりしたり、あちこちで会話をしながら楽しそうに学んでいる方々が見受けられました。BGMも心地よく流れていて、少し騒がしいくらいのほうが落ち着く感じがします。
こどもセンターでは、巨大なネット遊具や乳幼児スペース、預かりルームがあったり、「うごく」「かなでる」フロアでは、若者が楽器を奏でたりダンスを踊っていました。そのすぐ横では本を読んでいても気にならないほど音楽室の防音はしっかりしています。ここの一角ではウルトラマンFMというラジオ局発信も行っています。
また、1階の開放的な交流スペースには、チャレンジショップがあったり、ゴジラとグランドピアノが置いてある開放的なホールでは学生たちがコンサートを行うこともできるそうです。
生涯学習と市民活動サポートセンターも活発な活動が行われているようです。
まさに行政の縦割りを超えて
各機能が融合する感じでつながる、一つのまち、ストリートの中に入った感じの建物。子どもから高齢者まで、ひとりでも大人数でも楽しめる、素晴らしい施設。やはり建物とそのコンセプトがとても大事ですね。
中野区の学校跡地など、取り入れられることも沢山あると感じました。
夢を抱きながら取り組んでいきます。
須賀川市民交流センター↓
なんと、須賀川市が数千万円の予算をつけて市民の中高生が特撮映像を作ったと聞きました。ウルトラマンブレーザーのメイン監督(田口さん)の助けを借りて「特撮の現場」を体験。そこには市民の中高生全員が映り参加したとか。最近2023.12.9付の朝日新聞に紹介されたそうです。まさに市のシティプロモーションですね。